美しかった
まるで錦だった
様々な色が重なって
それぞれが周りを引き立てて
あまりに美しすぎた

次の瞬間目に映った光景は
いつも見慣れた風景
その情景

何故だか荒んで見えた
何故だか見たくなくなった
何故だか逃げたしたくなった

知らないうちに駆けていた
足が勝手に動いていた
どこへ向かうのかもわからず
ただ動いていた

足が止まったその先には
あのあまりに美しかった
そして
不気味な美しさの
あの錦だった

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コメント

  1. 錦という題材で書こうと思えるって、よっぽど美しいものを見たんでしょうね。どこかサスペンス的な展開にも見えますが、真なるものが時に不気味に思えるって感覚はわかります。

  2. 自分自身がとても嫌いな時期があったのです.だから,私が見ている世界も嫌いでした.何か逃げ道があってそれに甘えたらきっと…なんて考えてしまったのです.逃げた先が,きれいな景色だったらなって,そう思ったのです.

  3. 季節柄、見渡す限りの首を垂れた稲穂が夕焼けに揺れているような情景を思い浮かべました。
    いつもの風景から不気味な美しさまで、見て(感じて)いるものが移ってゆく様が興味深かったです。

  4. 錦がきれいだと思う心、描写も素敵だなあと思いました。
    コメントを拝見して、もう一度見直して、
    逃げたくないという本当の気持ちが逃げ先の幻想を打ち砕いて、不気味に思わせたのかなあと感じました。

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