自問自答

まっすぐな瞳で
嘘偽りを許さない瞳で
透き通った声で
答えを求めるような声で
「何をしたいの」
そう問われた

濁った瞳で
面倒くさそうな瞳で
くぐもった声で
ふざけたような声で
「どうでもいいよ」
そう答えた

それでも見つめてくる瞳
どうしても合わさない瞳
固く冷たい声
淡くぬるい声

「何をしたいの」
再度問われた

「なんでもいいよ」
こう答えた

そのあとは沈黙だけ
黒い瞳は洞穴のように
息は暗闇に吸い込まれて

投稿者

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。