悪夢

真っ暗だった

自分の存在と
うごめく何かがいること
それだけがわかっている

一歩踏み出す
そのたびに
不気味な音を上げる空間
ぐらりと揺れる空間

その音は
耳を一瞬に貫き
脳までたどり着き
荒らしに荒らしていく
その揺れは
足を瞬く間に払い
立つこともままならない
一気に崩してくる

進まなければ何もない

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