松の内
鳥たちの横目がいつものように
わたしたちをとらえた
人間がやってきた、
よく走る犬も連れているぞ、と
幅跳びでもおいつかないスピードで
仲間のもとへと知らせにゆく
白と黒の羽根にいろどられた
長い尾がすこしアンバランスだが
ときどき君たちがその尾をぐっとかたむけて
藤棚の下に置かれた
「忘れ物BOX」を
じっと覗きこんでいるのを
しってるよ
今日も話しかけたかったけれど、
やっぱり鳥語がわからない
片目をつむって さよなら、
Good luckのあいさつ
冬はまたわすれずにやってきて
今年もじりじりとその歩をすすめる
梅たちはそろそろとつぼみを準備して
一番寒くなる月を待っている
そして
そのほころびを待つわたし
松の内もぶじに
明けまして
おめでとう
コメント
ハクセキレイかな? 鳥たちや自然へのこの詩の話者の優しいまなざしがすてきです。
鳥語が分かればいいのになぁ、と思いますよね。私の場合、カラスしゃんとかに「こんにちは」とか言っちゃいますけどね。ふふ。^^;
@こしごえ
こしごえさん、あたたかいコメントありがとうございます。
ハクセキレイ、すぐに調べましたら、まさにそうでした!!
ずっと名前がわからなくて、でも気になっていましたので、
教えていただけて、とても嬉しいです。
鳥はいろんな音色をあやつっているので、鳥語がわかったら楽しそうだなぁといつも思うのですが、
私もまずはこしごえさんのように、「こんにちは」と
日本語で話しかけて、お近づきになろうと思いました。(案外、通じたりして?)
松の内もすっかり明けましたが、
今年もどうぞよろしくお願い致します。
数日前、近所で早咲きの梅を見かけました。寒さはこれからが本番ですが、季節は、もう春に向かってゆっくり動き始めているようです。鳥たちを見つめる作者の眼差しに温かさを感じました。
@長谷川 忍
長谷川さん、うれしいコメントをありがとうございます。
長谷川さんのお住まいの近くでは、早咲きの梅がもう咲いているとのこと、びっくりしました!!
季節が春へと歩みを進めているのが感じられて、素敵ですね。
鳥への眼差しについては、完全に片思いなのですが
温かさを感じていただけたのでしたら、うれしいです。
(いつか両想いになれるよう、がんばります。)
末筆になってしまいましたが、
本年もどうぞよろしくお願い致します。
鳥って真横に目がついてるから、人間よりずっと視界が広いですよね
昔、長い間
文鳥を飼っていました
その子たちのまなざしを思い出し、あたたかくなりました
コメント失礼いたします。
僕も、鳥は飼ったことはないのですが、ふと聞きなれぬ鳴き声が聞こえてきたりすると、どなたかな?と姿を探したりすることがあります。
尾っぽとてちてち歩きがかわいいと思います。
名前はわからなくとも、季節をしらせてくれたり、心を楽しませてくれたり。
鳥達と一緒にそのほころびを待っている。そんな情景も浮かびました。
まだまだ寒くなりそうですが、楽しみもいっぱいですね。
@イチカワナツコ
イチカワさん、やさしいコメントありがとうございます。
鳥の視界、本当に想像できないほど広そうですよね。
その目でどんなふうに世界を見てるのだろうと、憧れます。
そしてイチカワさんは長い間、文鳥を飼ってらしたとのこと、
うらやましいです!!
そしてこんな風に、今もその眼差しを思い出される文鳥さんたちは、
とても幸せものですね。
私も心がぽっとあたたかくなる、そんなコメントをありがとうございました。
@ぺけねこ
ぺけねこさん、ほっこりする素敵なコメントをありがとうございます。
「ふと聞きなれぬ鳴き声が聞こえてきたりすると、どなたかな?と姿を探したりすることがあります。
尾っぽとてちてち歩きがかわいいと思います。」
「名前はわからなくとも、季節をしらせてくれたり、心を楽しませてくれたり。」
というお言葉、とっても共感しながら読ませていただきました。
「てちてち歩き」ってなんとも言いえて妙、それでいて素晴らしくかわいい表現ですね!!
「名前はわからなくとも、季節をしらせてくれたり、心を楽しませてくれたり。」
本当におっしゃる通りで、彼らからは小さいけれども、いつも幸せな瞬間をもらっている気がします。
だんだん寒さが増してきましたが、この寒波が被害をもたらさずに終わって、
今年も無事、メジロたちと共に梅がほころぶ季節を楽しめるといいですね。