いのちのある風景

朝露に
鳥の声が映る
濁りのない世界

雪は降らなかった
ベランダに出したバケツの中で
凍る昨日の言い訳

吐く息の白さと
吸う息の行方と
ここに生きているいのちの白さと
もう生きていないいのちの行方

日に照らされて
柔らかくなる土の下で
きっとまた新しいいのちが始まっている
春を呼び起こそうと
待っている

朝露に
鳥の声が映る
濁りのない世界

ほら、いくよ
 
 
 
 
 

投稿者

大阪府

コメント

  1. いのちのある風景がどんなに貴重なことか この詩を拝読しながら思うことが出来ました。こういう思いを起こすことが出来る力がこの詩にはあります。
    この詩のどこも好きなんですが、最終行の ほら、いくよ で思いが飛び出してとても好き。
    やったー イチカワさんの詩がまた読める♪^^ありがとうさま。

  2. @こしごえ
    さん
    いつもありがとうございます
    またぼちぼち詩を書いていけたらなぁと思ってます
    最終行は自然と出ました^^
    温かいコメントありがとうございます、すごくうれしいです!

  3. 昨日の言い訳が、バケツで凍っている!!!
    俺も、そう言う事あります

    消化していく最中にもっともっと産まれる
    Long time no see. Nuce to see you again.

  4. @那津na2
    さん
    そうなんです、もっともっと産まれればいいな、と思ってます^_^
    Thank you for welcoming me!

  5. Welcome backですね。また読むことができて嬉しいです。冬から春にかけて移り変わる季節に呼応するような思いの数々。最後の「ほら、いくよ」に何とも言えない力強さのようなものを感じます。

  6. もしかして、休んでいらっしゃったのですね。お久しぶりです。
    3連目の言葉の響き方が好きです。
    「もう生きていないいのちの行方」
    冬の朝の部屋が温まるまでの時間は
    いろいろと考えてしまうひとときです。

  7. @nonyaさん
    冬の情景描写が見事です。最後の“ほら、いくよ”が全体を引き締めていますね。

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