М嬢へ―合格を祝す

貴女の夕暮れは突如訪れる
そして夜明けもまた―その
眠りの速度に比例するかのように
ゆくりなく貴女の明るい目を
開かせる それぞれが祝福であろう
毎日への明晰な建設と報告の
見事なばかりの見取り図である
そして貴女はその未開拓な地図に
線を引き色をつける それは
毎朝の開花する新鮮さへの
貴女自らのたおやかな香り―
星々が歌い 月が微笑み
それぞれの反映として貴女の
純度の高い喜びは必ず朝に―
疲れたら十分な休息を取ることが
一目散に明日へと向かう原動力
その繰り返しでも 何ら
恥じることなく自転車を漕ぐ
高校生である貴女は
これからも多くを学ぶだろうが
身体の事 こころの事を
ひとまとまりに体現してゆく
その基本は揺るがない
女性として羽ばたきなさいな
私は遠くから見守ることしか
出来ないが そして貴女の
少し膨らんできた胸元を
この年で私は直視出来ないが
それらのことは許して欲しい
貴女よ 今日も図書館で
本を借りましたね それを
まるで宝物のように大事に
両手に持って 自転車置き場へ
カバンと一緒に走ってゆく
部活の始まる時刻だ
精神を 身体を軽んじてはいけない
貴女がこれから成熟した大人になり
母 という名称が増える時
約束して欲しい その
快活さと明るさを 自分の
子どもに分け与えることを―

投稿者

岡山県

コメント

  1. 私の娘も受験生です。日々の成長を眩しく思います。
    「ゆくりなく貴女の明るい目を
    開かせる それぞれが祝福であろう」
    本当にそうですね。

  2. 宮永様。
    ご覧下さり、ありがとうございます。本当に、若さは特権です。全ての方の、ご成長とご発展を祈念するばかりです。
        武中義人

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