全て

醜く穢れてしまった私
太陽すら顔を隠す
月すら口を歪める

鏡は私の姿を映す前に
全てを拒絶するかのように
音を立てて砕ける

ありとあらゆる全てが
私を見ることを拒む
私が私を見ることすら
それすら許されない

どうしてと問いたところで
虚空へ去る反響
どうしてと泣いたところで
何も変わらない現実
どうしてと憤ったところで
私が壊れていくだけ

それほどに私は醜いのか
だったら消えてしまえばいい
それほどに私は穢れたのか
だったら全てを消してしまえばいい

全てが私を拒絶するならば
私が全てを拒絶してもかまわない
全てが私を消そうとするならば
私が全てを消そうとしてもかまわない

私を埋め尽くすのは
漆黒の感情と深紅の情景と
たった少しの愛情と

その愛情は
どこへ向いているのだろう
私にはわからなくなった

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