人生

人が生きればそこには人生が存在する

ただ人が生きるにも多くの道があり
その道は一本一本異なっていて
険しいか、穏やかか、それは誰にもわからない

旅の終点についたときに、その道の思い出を語り
その時に道がどのようだったかがわかる

いつしか旅には終わりが来るように
いや、旅には終わりはないか
人生にも、終わりはあるようでないのだ
人が死んだその瞬間、人生は潰えるだろうか
なくなってしまうのだろうか

もちろん、なくなるだろう
その人の生きていた時間も、思い出も感情も何もかも
だが、その人のことを知っている人が一人でもいれば
それは心の中で、その人の中で旅をすることになる

今なお、昔の偉人は我々の心で旅を続けている

そう思ってみると、人生は
あながち短いものでもない

だからこそ、毎日が重いようで重くない

投稿者

コメント

  1. >人が死んだその瞬間、人生は潰えるだろうか
    >なくなってしまうのだろうか
    >もちろん、なくなるだろう
    >その人の生きていた時間も、思い出も感情も何もかも

    ご存知かもしれませんが実は人生のこの最も重要な点が分からなくなってきてしまっているのが現代です。量子力学によって。ただ「その人の中で旅をすることになる」というのはまさにその通りですよね。

  2. @たかぼ
    お言葉ありがとうございます.学問の著しい発展は人を神と思わせるものなのかもしれません.あたかも全知全能であるかのように.とはいえ,やはりそれはまやかしでしかないのでしょう.人はいずれ死に,忘れ去られて消えていくのですから.
    私の生きざまはきっと誰かの下へたどり着くことはないでしょう.けれども,私の言葉だけは誰かに届けばいいと思う次第です.

  3. 今なお、昔の偉人は我々の心で旅を続けている ここにぐっと来ます。でも、偉人ではなくても、思い出の人は覚えているその人のこころに住んで旅を続けているのでしょうね。

  4. @こしごえ
    お言葉ありがとうございます.詩中では偉人としておりましたが,こしごえ様のおっしゃる通りです.その思い出の人は,必ずしも良き旅人とは言えないものでしょうけれど,今なお居続けてくれていると感じております.
    詩を書いたとき,そして今の私,少し違う心の中.旅人は生き様をどう変えてくれるのか,少し楽しみでもあり怖くもあります.
    その人に言葉を伝えたくても,あの時のようにはいかないのだろうなぁと,視界がぼやけてしまいますね…

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