さくら

さくら

 
気の済むまで愛でる
それは許されている
しかし留めおくことは許されない
 
僕の目の前に
惜しげもなく美しい姿を晒してくれるけど
幸せな時はあまりにも短い
 
季節は巡りあなたは散る
姿を変える
面影もないほどに
 
さくら
手に入れることはできない
散りゆくまで
ただ眺めているだけの遠い人
 
さくら
僕の送る暖かい春の風に
花開いて
そして散っていった遠い人
 

投稿者

愛知県

コメント

  1. ああ、たかぼさんの切ないやつだ。さくらさん。思い切り自分の中でも擬人化してイメージしてみると、最終連が切なすぎてたまらなくなる。

  2. @あぶくも
    さん。しっかり読んでいただいた上にコメントまでいただき誠にありがとうございます。

  3. ひととき満ちる花を人に重ねる視点が切なさを助長させますね。
    それとこのこのアングル!地面に敷き詰められる花びらもまた美しいです。

  4. 私も、たかぼさんの、切ない感じのお作品、好きです。散っていく桜の花びらに、ひとりの女性の姿を、視覚的、映像的に想い浮かべながら読んでみました。最終連、…いいですね。

  5. @たちばなまこと
    さん。ありがとうございます。花ひらく桜はよく挙げられるでしょうから、散っていった花に詩と写真の焦点を当ててみました。

  6. @長谷川 忍
    さん。ありがとうございます。ことに桜を美しいと感じるのは、栄華の時の短さと儚さに侘び寂びを感じる日本人の特性かもしれませんね。

  7. 写真、散った花びらに焦点を当てたところが すてきです。桜の根もいい感じ。
    手に入れることはできない からこそ いとおしくなるのかなあと感じます。そこの表現が絶妙です。

  8. @こしごえ
    さん。共感していただき、またあたたかいコメントありがとうございます。

コメントするためには、 ログイン してください。