春の連弾
週の半ばは通勤花見
夕空に 陽のうたっている
調調と 高く
時に柔らかく触れて
ずっと 長く
昨日もそこに
陽はうたっていたのだ
ソメイヨシノの薫り優しく
甘く囁いて
風もうたっているのだが
今日になって気付く
そこには 点々と
赤椿の映える
あれ あれ
木は並び立ち
咲き競う様でいるのに
目線を下げると
わずかに湿り気ある雑草が茂った土に
落ちた椿は色褪せて
春の疲れのにおいする
さくらはプリモ
赤椿はセコンドの演奏かもしれない
確かな鼓動の感じられて
あれ あれと
立ち尽くす私は 果てもない
うごめく大気に吸いこまれるようだった
コメント
視覚、嗅覚、聴覚、触覚に訴えかけられる詩ですね。
@たかぼ 様へ
お読みくださって、ご感想のコメントをどうもありがとう
ございます。
お言葉を戴きましてから、すぐに、あらためて自分で読み返しました。本当に!…おっしゃられます通りですね。(笑)
タイトルからして心掴まれましたし、読んでみてさらに五感に訴える内容に情緒的な趣があってグッときますね。
@あぶくも 様へ
お読みくださいましてコメントのメッセージを
どうもありがとうございました!(*^^*)
たいへん嬉しく思いました。