ささやき

光が
悲しみのすきまからもれ出して
胸の奥の闇を
照らし始める
声は
耳に届き
丸々としながら
こころを
満たす。
あなたを傷つけてしまったボクが
悪かったです ごめんなさい
と謝ると、
あなたは光になってこう言ったのだ
「私はそんなに弱くもない」と。
まぶしさに目をほそめると
いつのまにかボクの影の暗さの
透けている
遠さを
永遠が永遠に
終り
終わり始める
握手する手のぬくもりを
ささやく
くちびるはやわらかく
ありがとう
どうしても
忘れるけれど忘れない
ありがとうだよ
永遠に
魂同士はいっしょだ。
あなたとボク
光と影の
命と死の
あなたとボクは
愛をささやく

投稿者

コメント

  1. GW明けにぴったりの作品だと感じました。

  2. @足立らどみ
    らどみさん コメントありがとうございます。
    ふふ、らどみさんがそう言ってくれて ありがたいです。うん。ありがとうさま。
    この作品、実は先月4月下旬頃から書き始めたんです。で、今日えいやって書き上げたの。

  3. 「光が」で始まる冒頭から
    「丸々としながら
    こころを
    満たす。」
    までの連がとても美しいですね。
    また、最後の二行が冒頭からの様々なささやき(タイトルとも)と呼応するところも興味深く、勝手にそこを読んだり伏せたりしてみて何度も読み返して味わってみました。

  4. 魂と魂の交感、というのでしょうか、そんな温もりを想いました。

    光と影の
    命と死の
    あなたとボクは

    このフレーズ、哀しみも湧き上がってくるのですね。

  5. ひらがなのタイトルも優しくて好きです。
    少しだけ距離を置きたがっているようにも感じるセリフが良い具合にさみしさを醸し出していて、優しく丸いだけではない生と死をすてきに映しています。

  6. @あぶくも
    あぶくもさん コメントありがとうございます。
    あぶくもさんがそこのところを美しいと言ってくれて ありがたいです。
    また、何度も繰り返し読んで味わってくれたとのこと。そういうことを聞くと、この詩を書いて発表して良かったなあ、と詩人冥利に尽きます。
    あぶくもさん ありがとうさま。

  7. @長谷川 忍
    長谷川さん コメントありがとうございます。
    わあ、魂と魂の交感、というの!この詩の中に限らず、まさに魂と魂の交流を目ざして詩を書いているので、長谷川さんにそう言ってもらえるのは、とても嬉しいです。長谷川さん 温もりを想ってくれて ありがとうさま。
    うん、詩などの作品に関しては、陽の部分だけではない、陰の部分も感じられる作品の方が、何かおもしろいのではないかなあと思うので、長谷川さんに哀しみも感じて頂けたことは、貴重に思います。うん。

  8. @たちばなまこと
    たちばなさん コメントありがとうございます。
    うん、「ささやき」を「囁き」という漢字にすると、読みにくい ということも考えてのことです。しかし、私の場合 基本的には、本文を書いてから題を考えるのですが、この作品の題を考えるのには悩みました。まあ、最後の段階では、本文も含めて題も「えいやっ!」って書きましたですよ。ふふ。
    たちばなさんが、この詩をさまざまにかみしめて すてきに感じてくれたことを貴重に思います。うん、優しく丸いだけではない生と死をすてきに映してくれたことをありがたく思います。ある意味、詩作品を映すのは、読者のこころ。そういう意味でも嬉しいです。たちばなさん ありがとうさま。

  9. 胸の奥の闇が溶けて
    限りなく優しいグレーになっていくような感覚でした。
    人の愛は光ばかりではなく闇ばかりでもなく
    優しいグレーの中でだけ育まれるような気がするのです。

  10. @nonya
    nonyaさん コメントありがとうございます。
    愛が優しいグレーと関係しているということを ああそうなんだあ とnonyaさんのおかげで気付かせてもらいました。ああ、グレーね。そうですねえ、そう言われてみれば、そうなのでしょうね。うん。それはとてもすてきなことだ。
    nonyaさん、すばらしいことを教えてくれて ありがとうさま。
    うん。

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