知己
ふんころがしは自分がふんころがしだということを知らんだろう
ふんころがしは自分がせっせところがしているものがふんだとは知らんだろう
牛もまた自分のふんがまさかふんころがしにころがされているとは知らんだろう
またふんころがしは自分がふんころがしと呼ばれていることも知らんだろう
そしてまたふんころがしは自分が聖なる昆虫だと言われていることも知らんだろう
ふんころがしは自分がふんころがしだということを知らんだろう
ふんころがしは自分がせっせところがしているものがふんだとは知らんだろう
牛もまた自分のふんがまさかふんころがしにころがされているとは知らんだろう
またふんころがしは自分がふんころがしと呼ばれていることも知らんだろう
そしてまたふんころがしは自分が聖なる昆虫だと言われていることも知らんだろう
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コメント
自分のことを知っていてくれる存在って、ほんとありがたい存在ですよね。
そして、ふんころがしに目をつける あぶくもさんの おおらかなこころがすてき。
拝読させていただきまして短いコメントを失礼致します。
なんだか読み返しながら、こそっ…と楽しい気分になりました。(笑)
ファーブル『昆虫記』のタマオシコガネの、聖なるスカラベは
エジプトで創造、復活、不死のシンボルとして崇められたのですね。
もし、フンコロガシがそれを知っていたら…。人間にどんなカオ
するのでしょうか?想像してしまいました。(^ ^)
いえ、もっと深く読み取ろうとしながら!つい、こんなコメントを
寄せてしまいまして、どうかお許しくださいませ。(^^;;汗
@こしごえ
さん、コメントありがとうございます。
ホントにそうですよね。誰も自分のことを知らない、自分も誰のことも知らない場所へ飛び出して行きたい衝動に駆られてしまう(それは一人旅の醍醐味でもありますが)ことと対極に知己の有り難さというものはやはりセットなのかも知れません。ふんころがしがせっせとふんをころがす姿は可愛らしくも心打たれるものがあります。
@リリー
さん、コメントありがとうございます。
楽しい気分になってくれて嬉しいですし、リリーさんの想像を分けてもらって同じ想像をするとこちらもぷぷっとなりますね。
同じフンコロガシのことなのですが、実は過去に違う世界の詩で登場してもらっていますので、こちらもよろしければご覧ください。
https://poet.jp/photo/791/
拝読していて、…ふと、
THE BLUE HEARTSの「リンダリンダ」という曲を思い出しました。
ドブネズミみたいに 美しくなりたい…
@長谷川 忍
さん、懐かしいですね!今思えばあれは何十年も先まで心を動かす名曲だと思いますが、あれに中1くらいの歳頃で出会えた自分も幸せだったなぁと思います。