魂き晴る
誰かの命の重さとして
花弁は梢を揺らす
風に残酷だと思ったのは
その重さを知らないからだろう
消えることない面影
それは或いは呪いとして
僕はただ過去を眺める
在りし日の亡霊を見つめ続ける
何かを失うたびに
何かを代わりに手にしたくなる
虚しいとは言いたくない
だがこの穴は虚無そのものだ
過去が変わらないのなら
せめて未来は変わるように
だから僕は、ただ咲き誇る花を見て
ああ綺麗だな、と、独り笑った
魂き晴る 淡き春 変わることなく
魂き晴る 淡き春 変わることなく
叶うことならば
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