ポリティカル・コレクトネス

アステロイド・ヒューマンの芳井が年代物の果実酒を褒めた。
年輪のような皺に、青春を感じさせる微笑で構えるは寡占企業のアンバサダーにも似る。
ケープタウンのときのように彼の額にキスをする。
漆黒の瞳であるが、彼は死期を抱きしめていた。
もう誰も彼のウィールチェアを押さない。
型落ちのタイプライターが仕事を終えたのだ。

投稿者

神奈川県

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