カムカム島漂流記
神々のフラスコの中
この島は生まれた
煮沸消毒された
無菌のオブジェだけ有り
住民達は
赤いバケツと
青いバケツを持ち
どうやら土地を
耕しているらしい
器用に柿の上に止まり
よく熟れた
柿の実をついばむ
あの鳥は
何て名前なんだろう?
全ては座礁した船から
飛び降りた事に由来する
この奇妙な漂流が
身の危険から来る
観察眼を
与えた
余りにも全ての事象について
タイミングが良すぎると
思えた時には
記憶の曼荼羅を
見比べてはならない
それは
砂の城だから、、、
キャプテン・ノア
最期の言葉が
獣としての人間を
不安な夜のエデンに誘う
裸足で踏むか
肉球で踏むか
そんな事
問題ではあるまいて
夜は何故
冥界の放送が流されるのか
朝は何故
天上の栄光を称えるのか
星は何故
遠心力を保っていられるのか
思春期は何故
少年少女の
不純な動悸を熱くするのか
突然は何故
自然に消滅しようとするのか
この問題の鍵は
神々のフラスコの中に
混ぜられた術に
ある様な気がして
フル装備して
カムカム島を後にする
我々は
とてつもなく
小さな宇宙なのだと
ビック・バンの音が爆ぜる
そして
相反する2つの感情が触れる
コメント
非常に、面白い詩人さんですね。
興味深く読ませていただきました。 わたしの詩も、是非読んでくださいね
面白がって頂き光栄です。 ありがとうございます OSU✨