花火そのもの
結論めいたことは何も言えない
土手に座っている存在者たちを
悲しみを込めて空へと上りながら語ろうとして
缶ビールか日本酒のカップをどんどん
地上へと置き去りにして
諸君はたいそう立派な平均的歴史の人類の眼である
サクラクレパスの情緒的特殊能力で
神々の平均律と武蔵小金井の焼けた鉄路の
暴力的指紋の採取方法と倒れ込む乗客の
彼等は風船を膨らませている、コマーシャル付のビオラ
シャーベットのトロンボーンのクロコダイルの
山路の一筋の曲がりつつすすみゆくのは
タチツボスミレのかんかんがくがく
レッドのオオイヌの、マンダリンの九条ネギの
ほそすじ、ふとすじ、嫌悪される袋小路の
跳びあがり、はねあがり、マカダミアナッツの
さわがしくうるさくもどかしく悪びれず
空から降り出そうとする雨の粒の
攻略される都市の廃墟のみずたまりの
ざるちゃる、ぼるちゃる、ににんがちゃーる
都市から人々が逃れると言うときには
ふと静かに瞑想的カジカガエルがやさしい理解者は
指ら鉛筆をはさんで
断絶的雨の降り方のページへと
国債を発行する領地へと弟は歩いている
壮絶な戦いの終了した合図にと
駒込町の商品券を手渡して下さい
文読む我等の交信体制ではやはり
髑髏のあかりが必要ではないでしょうか
殿は静かに熟し柿を手にして暗黙の考察をしているのだ
やすらかに空の一角を占めている
君も手にハナビシソウを残している
グランドゼロから顔をあげ
花火そのものをみとどける
諸君はつねなる指紋である
またそれからの
馬路村。
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