PURPLE BLOOD
窓の無い部屋に紛れ込み
もうどれくらい経つのか
もっと酷くなっていくのか
そんな事もわからない
ここにいても何も変わらない
砂が落ちる音さえ
ここにはないが
俺は自分との終わりを確信し
自分の頭を
壁に打ち付ける代わりに
真夜中に
見えない釘で心臓を
突き刺していた
それは紛れもなく
自分の心臓を
鉄に変える作業で
多分正しいやり方だ
心が内出血して
生の心臓では
この先もたないだろう
ハンマーが振り下ろされ
10本の釘で
心臓に十字架を作ると
流れる血が
どこへ向かっているのかと
自分自身に問いかける
父と母から貰った肉体から
流れ出る血
犠牲となった血
どんなに流しても
足りなかった血は
怒りのドス黒い血でも
生き物の赤い血でもなく
俺には紫色に映っていた
自分の血は紫色をしていた
流れる血を眺めながら
僕は震え
光の到着を待ち侘びていた
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