ヘーグのフェンス 青空
返還された軍用施設跡を覗きに
まだ子供だった僕らはフェンスを越えた
建物はまだ残されていて
バーらしき場所には
ボトルが転がっていた
中途半端に積まれたパレットに腰掛け
足をぶらぶらさせて見上げた空は
たぶん青かった
向うの見えない壁をいくつも越えて来たんだ
よ。と居酒屋で、飲めば毎度のように確認し
ているのに、気付いてみれば、いつでも越え
られるはずのフェンスの向うへ未だに行けな
い。そう、未だに僕の足はぶらぶらしている。
そうこうしているうちに
帰る場所の記憶も薄れてゆく
コメント
こんにちは。美しく感じられました。美しい、にはいろいろな感情が込められているのですが何とも説明が難しいです。ただ私と同じようにこの詩を美しいと感じた人とは良いお友達になれる気がします。読んでいる自分自身がとても遠くにいる感覚。そのお友達とこの詩について語り合おうとすると多分二人とも無口になってしまう。
@たけだたもつ
ありがとうございます。
いるといいですね。
僕は、それを、感じてニヤニヤしたりしてもいいですか?