男は家族のために働くと
家族を顧みずに兎に角前へ前へ
開かれていく人の波、波
集まっては離れていく光と影の日々
その内に営みは
母と僕が舵を取り合って
まるで相棒のように進んでいた
五山の送り火の最中
見上げた夜空は満天の星たちに埋め尽くされ
その時ばかりはなぜが
誰にも話せない想いを一つずつ
星にぶら下げたんだ
積み上げてきたものが否定されたと同時に
母は私の元を離れた
大人の事情に私など入る隙もなく
更なる想いを胸に刻み
あれから何十年経ったのか
私は先に力尽きてしまいました
体は大人になったけれど
心はあの時のままずっと
少し上から見下ろせば
なんて清々しい景色が広がっていたのかと
そんなことすら忘れていた
思いもよらぬ一報に
涙したと聞きました
それだけで私は凄く楽であります
忘れたくても忘れられないことが
この空にはいつも渋滞していて
気が遠くなる程遠くにいても
あなたを想っていると
伝えておきます
またこちらで会えるのが楽しみです
いつかまた
またいつか

投稿者

大阪府

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