One Tree Hill
月光の高原に冬が訪れるころ
蒼き狼の咆哮が虚空に舞った
聡明な気分のまま胸は
吐く息を白くたぎらせ
空高く飛び続ける
鷹を思い描いた
両手をいっぱいに広げ
俺は真実の幸福を感じている
探していたものは
君への祝福だった
抱き抱えられない程
持って行くよ
ただ、ひたすら君の所へ
丘の上の一本の大きな木
その場所で俺は君と
漆黒を喰らっていた
朝が来たら
俺たちは
死んでしまうかもしれないが
もう どうなったってかまわない
光は君を再生させる
思った事は何でも言えて
思った事は何でも出来て
思った事を取り消さなくてよくて
思った事はすぐに現実になる
思った事に導かれ
思った事に導いていく
そしてそれは
喜びに満ち足りて
果てしなく透明で輝いていた
かつて自由と呼ばれていたものだ
その胸の中で
光が君を再生させる
丘の上の一本の大きな木に
凛とした朝がかかった
俺は焼き付けるように
それを受け入れた
頭上を旋回する
あの鷹は
この
One Tree Hillから
飛び立って行ったんだ
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