なあ、ロレンス
なぁ、ロレンス 覚えてるか
おまえはおれより先にパースのニャーキャッスルで主のようにロングステイしてた
5つくらい年上だったのか いかにもイングリッシュな顔立ちのイケメンで
ジェントルマンかと思いきや夕方あたりからビールばっか飲んで酔っ払ってた
おれがあの娘と仲良くパスタを食ってる時に
なんだかんだとちょっかい出してきてさ
おいなんだそれ美味そうじゃねえか
ミミズでも食ってんのか?とかなんとか
あの娘はそれを聴き取れないでいたんだけど
あまりにしつこいもんだからおれも面倒くさくなっちゃってな
おい見てみろよ
テーブルの下に何かいるぜ
っておれがおまえにささやいて
おまえだけが顔を下げたそのテーブルの下で
おれはあの娘にバレないようにおまえに中指突き立ててたんだよな
テーブルの上におまえの視線が戻ってきた時は
まるで映画のワンシーンみたいにスローモーションで
おれと目が合って互いにニヤリとしてさ
あれがおれにとっては初めてのリアル中指だったってわけさ
その夜からおれはおまえと仲良くなったんだよな
なあ、ロレンス 最近どうだい兄弟
おれはいまだにそんなことを時々思い出したりするんだ
おまえはまだゲストハウスの壁に絵を描かせてもらったりしながら旅を続けてるのかい?
コメント
お互いにしか分からない特別な友情をこの詩から感じます。すてきな関係だ。
@こしごえ
さん、コメントありがとうございます。
確かに、この出会いのシーン、割と気に入ってるので詩になっておいてもらいました。
若い頃バックパッカーをして、名前も分からない友と呑み明かした夜を思い出しました。ありがとうございます。
始めての中指に、初々しさを凄く感じました。
@橋大工
さん、コメントありがとうございます。
橋大工さんもバックパッカーされてたのですね。私も同じような夜を過ごしたもので、はるか28年前の一夜のことを詩に残してみました。中秋の名月かつ満月のもと、旅トークしてみたかったですね。
@かみる
さん、コメントありがとうございます。
良いでしょう?これは私のそんなに多くないお気に入り中指シーンなのです。
こんにちは。拝読致しまして、私もコメントを失礼します。
まるで動画を観た様な感覚が残って、爽やかでステキ!(^^)です。
タイトルをみた時は、あの「アラビアのロレンス」を思い出して。
何が…描かれているのか?興味深々で、また分からない言語を
検索しながら読み進めようと思い、手元にノートを準備して
いたのです。作風が、私の予想と全然違った事も刺激的でした。(笑)
@リリー
さん、コメントありがとうございます。
これはリリーさんの予想を裏切って、わからない単語、何もなかったでしょ?(笑)
中指という下品なシーンなのに、爽やかって言ってくれて思い出が美しくなりましたわー
こんにちは。
コメントさせていただくのは初めてですね。
僕の中で勝手に
ロレンスを
戦メリのミスターロレンスに変換して
読ませていただきました。
あのアルバムは
ラストエンペラーから始まって
雷電もあったし
バレーメカニックから
戦メリ てアルバムだった気がします。
そのようにひろがった、中心でした。
ありがとうございます。
@wc.
さん、コメントありがとうございます。
確かにロレンスと言うとそれが浮かびますね。しかも、ここに挙げられた教授の曲はどれもが語り継がれるべき名曲ばかりで心が震えますね。