街路樹

ひとつひとつ
背中が消えていく
街は少し
そのようなところ
空っぽのエンジンを載せて
車がいつまでも
変わらない信号を待っている
きっと
そのようなところ

駅前で酔った
旧友と酔った
飲み過ぎたと言って
二人、
雲と同じ色に溶けていった
いつでもものに
優しく触る人
そんなふうに
なりたかった

音がする
振り返る
街路樹が昨日より
色づいている
車道では夕方の
渋滞が始まっている
いらない言葉なら
いっそ
捨ててしまえよ

投稿者

コメント

  1. この詩を拝読して、それぞれの言葉の持つ重さや空気感などが、感覚の質感を持って響いてくるのを感じます。
    読んでいて楽しい詩です。
    この詩の最後の方の言葉から 優しさを感じます。

  2. @こしごえ
    こしごえさん、コメントありがとうございます。楽しんでいただけて何よりです。言葉の質感、ってとても楽しくて、私は多分言葉フェチなのだと思います。

  3. こんばんは。
    たけだたもつさんは
    もっと先へ行くんだなと
    漠然と、そう感じました。

  4. いつも近くにある言葉たちがたもつさんの手にかかると美しいバランスでかがやきますね。
    ほれぼれするコーディネートです。

  5. @たちばなまこと
    たちばなまことさん、コメントありがとうございます。難しい言葉も知らないし、気の利いた書き方もできないので、おっしゃるとおり、知っている言葉を並べてどうすれば質感を高めることができるのか考えている気がします。けれどそういうものすべてぶち壊したい衝動に駆られる時もあります。

  6. @wc.
    wc.さん、コメントありがとうございます。まだまだ何も書けていないので、いつかきちんと詩を書きたいと思っています。

  7. ありがとうございます(^^)

  8. @服部剛
    服部さん、コメントありがとうございます。もしかして誤爆かな、などとも思いましたが、服部さんにお礼を言われることがあるのならば、何か役に立てたのだと思うことにします。

  9. たもつさん

    何気ない優しさと、ラスト3行が効いてますね。言葉足らずでした。優れた詩をありがとうございます。

    僕の詩の感想も嬉しかったです。今からレスします☺

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