遠い国
そこには 雪が降る
色を持たない 冬の旅人
降り積もっては いつのまにか消える
冬が来るとやってくる
だけど ここに来てくれはしない
雑音も 煩雑な景色も
消し去ってはくれない
いつまでも冬はやってこない
石油ストーブやじゃがいものスープの暖かさ
今は何も感じない
だから俺は旅に出ようと思う
荷物をまとめて 北に行く
未来がきてしまう前に 北風が去ってしまう前に
そこには 雪が降る
色を持たない 冬の旅人
降り積もっては いつのまにか消える
冬が来るとやってくる
だけど ここに来てくれはしない
雑音も 煩雑な景色も
消し去ってはくれない
いつまでも冬はやってこない
石油ストーブやじゃがいものスープの暖かさ
今は何も感じない
だから俺は旅に出ようと思う
荷物をまとめて 北に行く
未来がきてしまう前に 北風が去ってしまう前に
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コメント
石油ストーブのにおいがします。
最終行の陰のある雰囲気に惹かれました。
故郷から離れて暮らしていると不意に雪が見たくなったりします。
大晦日なんかに実家に帰ってくると、石油ストーブのにおいや薬缶が鳴く音に懐かしさと安堵感を覚えます。
「トンネルを抜けるとそこは雪国だった」
というまま新幹線の長いトンネルを抜けるとなんだか都会の早すぎる時間の流れから抜けられる、そういった望郷の気持ちを書きました。
そんなときに荷物をまとめると仕事をしている時よりも行動力があるように感じます(笑)