038

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ピントを甘くして
眉を和らげて
眺める

風ブレを気にしないで
意味を追い駆けないで
眺める

昨日までのわだかまりを
水鳥が曳いていく
明日からの気がかりが
湖畔の欅を越えていく

意識の可動域が広がって
芝生広場を一気に跨ぐ
感情の増幅率は均されて
秋の雲を静かに浮かべる

もう
どうでもいい

いろんなことが
どうでもよくなったら

レンズと言葉をリュックにしまって

また歩き出そう

投稿者

東京都

コメント

  1. 詩の中バンまでの部分と、最後の方の部分の内容のバランスがすてきです。
    最後の方で、
    もう
    どうでもいい
    というのが好き。そして、また歩き出そう、がいいです。
    写真の像の影と、遠方の明るさなどのバラナンスもおもしろいです♪^^

  2. @こしごえ さん
    >コメントありがとうございます
    すうっと肩の力が抜けた感覚
    そんなものを表そうとしたのだと思います、たぶん。
    写真のことに触れていただいて、嬉しかったです。
    たいした写真ではないのですが、撮るのに苦労しました(笑)

  3. 写真というのは、その人自身の視線なのだと思います。nonyaさんの撮られる写真は、好きです。

  4. こんばんは。
    コメントさせていただくのは、はじめてですね。
    読んでいて、文字を追いかけて
    本当にかたのちからが抜ける詩や言葉は
    なんで書けるんだろうと
    ぼくは
    ピントをあわせようって
    やっきになっている気がします
    読めて、観られて
    良かったです。
    よく眠れそうです。
    失礼しました。

  5. たまには眉を和らげて世界を見てみようかなーって思いました。
    力の加減を情景として書き上げているところが凄いです。

  6. @長谷川 忍 さん
    >コメントありがとうございます
    写真を撮ることで新たな「気づき」を
    拾えるようになってきた気がします。
    長谷川さんの「視線」も好きですよ。

  7. @wc. さん
    >コメントありがとうございます
    最近ピントを合わせようとしてもなかなか合ってくれないという
    身体的な事情もあるのですが(笑)
    丁寧に読んでいただいて、ありがとうございます。
    安眠効果があるなんて言われて、恐縮です。

  8. @たちばなまこと さん
    >コメントありがとうございます
    カメラを持ってブラブラ歩いていると
    自然と肩の力が抜けてくれるようです。
    書いている時は眉間にシワが寄っていたりします(笑)

  9. 読んだ後、のど元にずっと引っかかっていたものが流れ去ったような、すっきりとした爽快感がありました。
    気持ちの切り替わった瞬間と、静的な景色が動的に変わった瞬間の表現が絶妙で、見事だと感じました。

  10. @ザイチ さん
    >コメントありがとうございます
    丁寧に読み解いていただき、ありがとうございます。
    半分は写真を撮った時に書けていました。
    残りの半分は写真を見ながら書きました。
    詩を書くように写真を撮り、
    写真を撮るように詩を書きたいものです。

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