羊惑星の月食の夜
美しいものを愛するひとたちは いつしか
彼女のラブストーリーに滑落していた
予定調和を裏切りつづける亜空間のメロディー
奈落へ導くテンションコード
できるだけ急いでこの惑星から出なさい
すでにこの時代ではパーティーが始まっている
仮面をつけたフェイクの大統領が何をほざこうと
それはこの惑星の出来事ではありませんから
ロックスターはすでに死んだのだ
上空で待機しているUFOは
ただ意味だけをを翻弄する
はなやかなゾンビたちのロックンロール
メロディーは私の予感をすり抜け
ファルセットとともに彼方を迂回して
次元の裏に逃亡した
彼女の肉体は滅びていく宿命なのに
その歌声は産卵されつづける
私が涙ぐんでいてもそれについて知ろうとするのは無駄だ
あなたに告げることのできる回答はどこにもない
たぶんそれはノイズとノイズのあるいはフレーズとフレーズの間に潜んでいるから
彼女が生身の人間だったら必ずどこかにリビドーを携えている
それはおそらく それほど恥じるべきことでもなくてただ・・・・・・
コメント
https://ameblo.jp/babel-k/entry-12825087954.html
月食の時間は夜というより早朝でしたね。私の居住地では雷鳴が轟いておりましたw。
ハロウィンも近いし何かの象徴のような気がしないでもないです。
「羊」の出処が村上春樹かあるいは『アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (フィリップ・K・ディック)』なのか? 自称『羊文学』エヴァンジェリストながら情弱の私は把握しておりませんがw、ご存じの方、教えていただければ幸いです。
こんばんは。
はじめまして。
心地よかったです。
ノイズとノイズ、フレーズとフレーズの間に
なんだか 大事だなあと思っている行間に触れられた気がして。
電気羊は宗教的意味合いが濃い気がしますが
ぼくは良くわかりません。
失礼しました。
@wc.さま
私は自分の紡いだ文章が読む方の内部に何らかの快感のようなものを生み出したらと思っておりますので、このような感想をいただけて幸いです。
この作品は私のブログの中で最近良く聴いているロックバンド『羊文学』に関してYoutubeの映像を貼って、その解説のような形で書いたものです。よろしければそちらもご覧ください。
https://ameblo.jp/babel-k/entry-12825087954.html
また、私が興味をもっている陰謀論(?)のようなものも踏まえているので、多少、理解に苦しむかもしれません。ありがとうございました。
フィリップ・K・ディックの作品はサイバーパンクの古典とも呼べるもので哲学的というか、読む人によって様々に捉えられるものですね。