タイゲーム
新宿の雑踏に陽が差し込むころ
もう少し空気の言葉で話がしたい
自動販売機の隣で人を待つ人のように
母が持っていた日傘のことを思い出し
もう日傘がいらないことも
併せて思い出した
緩やかな坂の途中なのに
このような街中にも
水面があるなんて知らなかった
汗ばんだ骨格
好きな文字の跡かた
風が吹くと穏やかにさざめき
やってきた審判の
会えてよかった、という一言で
昨晩の試合が引き分けに終わったことも
初めて知った
雪掻きが必要な朝
ミシン目に沿って切り取った
紙の形のようなものを
いつか乗るはずだった列車の
網棚に忘れてきてしまった
横断歩道から落下しないように
等しくなるところを探すけれど
それでも
途絶えていくもの
閉ざされていくもの
そして生きるために
手に握りしめているもの
※ wc. たけだたもつ
二人だけの即興ゴルゴンタ大会
参加作品
コメント
wc. さんと たもつさんの 詩のおもいが自然に詩の世界を織りなしていて すてきです。
あ、この詩は、たもつさんだけで書いたものですか? 二人だけの即興大会、というだけなのか、な。ふふ。すみません、私の勘違いならば。この詩は、たもつさんの詩世界ですし。? うん。^^;
(コメント、何度もすみません。)
コラボとか、共同作品とは書いていませんものね。勘違いしました。すみません。
即興でこれだけの詩の強度などを出せるのが すごいです。私は鈍いので即興はダメです。
最初からなめらかに来て、最後の方で心地好い終わり方。好きな詩です。
@こしごえ
こしごえさん、コメントありがとうございます。いろいらと言葉が少なくてすいません。wc.さんと私とで交互にお題を出し合って即興で詩を書いてみようということになり、今回の企画となりました。ちなみにこれはwc.さんからのお題になります。
詩への感想ありがとうございます。即興ゴルゴンタというのは昔某サイトの伝説的即興詩企画のタイトルを拝借しています。この日本WEB詩人会だとABさんがめちゃめちゃ強かった。今回の詩ではお題と私の感覚がちょうどマッチしていたので良かった。
ゼッケンさんにも同お題で乱入していただいたのでお時間あればこしごえさんもどうぞ 笑
こんにちは。
本当にありがとうございました。
徒然に。
今日は時間が出来たので。
空気の言葉で話がしたいとか
そういう表現、ぼくにはうかばない。
単語につける、副詞?修飾語?
忘れましたが、まあそんなのはどうでもよくて
良いなあ。
言葉が崩れる、のは待つけれど
崩すというより
どうすれば崩れるのか、を探しているよう
そこに面白さがあるから。
やってきた審判の
会えてよかった、という一言で
昨晩の試合が引き分けに終わったことも
そうですよね、タイゲームだ。
その後からが尚更に好き
雪掻きが必要な朝
から紙の形のようなものを
いつか乗るはずだった
(実際には乗っていない
網棚に、忘れてきてしまった
ここも好きだし
横断歩道から落下しないように
この感覚が一番好きかもしれません
道に描かれたただの白線なんだけれど
そこから落ちるってどんな感覚か
全く想像できないようで
なんとなく想像できてしまう。
想像させられてしまう。
途絶え、閉され
そして、、
やー 良かったです。
家宝にします。
お邪魔しました。