月の満ち欠け―赤い糸


 光月の下に
集い交わした誓いと別れ
水面に落とすあなたの影を
撫で下ろす風が
無常に持ち去った

闇に散った残光の欠片を
全て蹴散らし
羽ばたく野鳥の群れ

暫し我に戻りて
手のひらに残された温もりが
今は懐かしい

 光月の下で
再び出会い交わした言葉
「愛してる」
運命では片付かない
空気観に逡巡する私

あなたの吐息と
手のひらの温もりを思い出し
そっとこの手を差し出す

長い時を経て巡り合う生命を
瞬間瞬間の一念に受け止めてみる
限りなく澄んだ宙に輝く
ブルームーン

切れることの無い赤き糸を
結び直すあなたと私

投稿者

富山県

コメント

  1. “闇に散った残光の欠片を
    全て蹴散らし
    羽ばたく野鳥の群れ” I like it.

  2. @YEREN
    放飞翅膀的野鸟群,把散落在黑暗中的余晖碎片踢开,这些碎片闪烁着微弱的光芒,仿佛在向它们诉说着什么。随着野鸟群飞得越来越远,那些碎片缓缓降落,最后消失在了黑暗的怀抱里。这个时候,整个世界似乎都被照亮了,一切都变得那么明亮、那么新鲜。这瞬间,所有的事物都获得了新的定义,变得如此生动而鲜明!

  3. Thank you !

  4. @丸野賢志
    Thank you !
    I like to poetry letter of Ikeda Daisaku’s all messages
    I am writing about theory of life

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