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41
どうして
こんなにも
遠くなってしまうんだろう

42
息子はもう用事のなくなってしまった
園を降りかえる
その向こうにはいつもより輝く白山さん
　
　　
　
43
雪が溶けるように
君のなかから消えてしまう
それは僕の意志でもなく
　
　
　
44
マイクロバスからあせた国際色が帰る場所
すべての始まりはそこにあると
信じるものたちの終わりも始まる
　
　
　
45
この電車は秋葉原には停まりません
いつの間にか
とおり過ぎた場所には停まりません
　
　
　
46
ひとしきりの声と涙の後に
煙が青空に溶けた
失敗とか過ちとかそんなことではないんだよ
　
　
　
47
いつまで経っても
あの曲がり角にたどりつけない
一人でたどりつけるはずはないのだ
　
　
　
48
朝届いた君の事を告げる手紙が消えた
いつまでも何もないという思い出だけが
残った
　
　
　
49
窓はない
最初からなかった
そう思ってごらん
　
　
　
50
今日　雪　降って　消えた
ひざを抱えて　眠る　者たちに
降って　消えた
ことばは　とんと