ナイーブ

一人の女性が人生という雑踏の中を駆け抜けます。

一人の男性が、彼女の前を通り過ぎました。

特に彼女は、なにも感じません。

二人目の男性が、彼女の前を通り過ぎました。

これも特になにも感じません。

三人目の男性が彼女の前を通り過ぎました。

少し良かった。

世人目の男性が彼女の前を通り過ぎます。

なにも感じない。三人目の方が良いわ。

五人目が、彼女の前を通り過ぎます。

私、三人目が一番好き。

六人目。

三人目がいい。

七人目。

三人目が一番。

八人目。

あっ、私この人が好きかも!

九人目。

もう八人目のことでいっぱい。

十人目。

もう視界にさえ、入らないわ。

インタビュアーがやってきて、彼女に、貴方は八人目の男性が一番好きなんですね? と尋ねます。
すると彼女は
「いいえ、今目の前にいるあなたが一番好きです」
と答えました。

もう一つの小話。

一人の男性が、人生という雑踏の中を駆け抜けます。

一人の女性が彼の前を通り抜けます。

特になにも感じません。

二人目が彼の前を通り過ぎます。

特になにも感じません。

三人目が通り過ぎると?

ちょっと、良いかも。

四人目が通り過ぎる。

三人目が気になるなあ。

五人目は?

三人目が気になる。

六人目は?

三人目のことで頭がいっぱいだ。

七人目。

三人目を忘れかけてきた。

八人目。

三人目が忘れられない。

九人目。

もう、女性はうんざりだ。

十人目。

三人目にどうしてもこだわりたい。

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