心感デッサン2

心感デッサン
2023.12.13
by frogmorton  

“我 空虚 より 沈まん 者”

確かに 浅き 息を して
 洩れていく 魂を 又 吸い
 吐き出し

弱々し 蚊 が 肺の患部を 刺す
 黒炭 腹部に 抱え 不安は
 もはや 無く

布団 静かに 波打ち 還し
 小さな 宇宙が 語り出す

『お前の、見技は 虚無 同然 人間界など 砂の欠片に すら 等しいものを』

滅び去る 肉体より 出でし
 オーロラの 如く 
新星が 誕生 する 術 其 の 力

貴女が わたくしの
 産声を 一番 喜んで 下さったのだ

皆、そうやって 
 白光 の 世界 から
早 幾年 叱りに 来ん

血筋 の 宿命
 艶やかな 新雪 降らぬ 時代に

迷い子 誰もが 棘 を かむり
 様々 な 形 で 跪(ひざまず)く

神様 は 無限 の
 審美眼 で 我等
生命 無機物 までも 往く末 見抜き

落武者 砂 と 消え
 何億 の 無魂糸杉
しんと 静まり返る

“愛情 を 知らぬ 我
 どうして 其を 注ごうぞ”

背 を 引く 地獄 の 声
 時々 従いそうに なるが
左肩 から 護り 囁き

輝くは 思い出 を 揺すり
 今宵 再び 訪れん
地平線 から 光 溢れる 頃

お待ちください‥
 蒼き 灯す 火に

『わたくしも 千里 彼方
   必ず 必ず 響きます』

    

   
    

 
  
      

投稿者

東京都

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