漂流
電子レンジを開ける
中には海がある
波間にレンジが漂っている
泳ぐことは苦手だけれど
意を決し飛び込む
君との二人分の
ご飯を温めたかった
何とかレンジに辿り着き
扉を開ける
おかずをテーブルに並べ
腰かけている君の
背中が見える
いつの間にか細くなって
今にも消えそうな背中
すぐ行くからね
と声をかける
ふと振り返った
君の視線の先に
僕がいるはずもなかった
電子レンジを開ける
中には海がある
波間にレンジが漂っている
泳ぐことは苦手だけれど
意を決し飛び込む
君との二人分の
ご飯を温めたかった
何とかレンジに辿り着き
扉を開ける
おかずをテーブルに並べ
腰かけている君の
背中が見える
いつの間にか細くなって
今にも消えそうな背中
すぐ行くからね
と声をかける
ふと振り返った
君の視線の先に
僕がいるはずもなかった
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コメント
コメント失礼いたします。
漂流、ってなんだろうなあ、とずっと考え込んでいたのですが、わからなくて。でも、不安や寂しさや物悲しさや、そんな感じが漂う気がしました。
溺れかけている自分の目線から見える水平線。
不安定に揺れる水面の先に浮かぶ君の背中。
現実から切り離されて波間を漂う自分の姿が、
行間に浮き沈みしているのが見えるようでした。
@ぺけねこ
ぺけねこさん、コメントありがとうございます。むかしから、タイトルの付け方が雑で素っ気ないかないかな、なんて感じてます。
自分だけではないと思いますが、ストレス、とはまた違う、何というか、ぺけねこさんがおっしゃるような日々の生きづらさ、そんなものがあるのかな、なんて。
@大覚アキラ
大覚アキラさん、コメントありがとうございます。
おっしゃるとおり、一言では定義づけできないような感情ってありますよね。そもそも感情にもなっていないような、細かな心の断片のようなものって。