たぶんルゥザロメ

彼女の姿が見えなくなってから
まだ三日しか経っていないというのに
僕は
がくぶちの取れたちくぶがのように
あっけらかんとしてしまった
開いた口が開かないとは
このことだ

それは
たぶん
モンテサクロの丘で

するとあれが
僕と彼女の最後の夜
だったのだろう
彼女は
僕の寝顔を見ていた筈だ
僕は
素足にサンダルをつっかけただけの
格好の良い内股の足の
内股ばかり
見つめていた

ただ見つめていた
まだ来ぬ曙光を待って

だからそれは
たぶん
モンテサクロの丘で

投稿者

愛知県

コメント

  1. ルーザロメについて、調べてみましたが、あんな人やこんな人の名前が出てきて、ため息が出てしまった。
    モンテサクロ、とあるのでニーチェとのことがモチーフになっているのでしょうか。
    曙光、からもそれはわかります。
    造詣が深ければ、もっといろいろな言葉や意味が隠れているのかもしれません。わたしの付け焼き刃のネット知識ではここまで。
    がくぶち、開いた口、内股、このあたりの書き振りが面白くスリリングで、詩の醍醐味を感じるとともに、人の心の入り組んだところ、あるいは実は入り組んでいないところ、その辺の複雑な構造に辿り着くのかな、なんて読んでいて感じました。
    僕らの、生、は一瞬にして駆け抜けていく。

  2. @たけだたもつ
    ルゥザロメを検索して頂き、ニーチェ、曙光と読み解く手間をかけて頂き恐縮するとともに、詩のリズムの面白さを感じて頂けたとのことありがとうございます!

  3. コメント失礼いたします。
    繰り返し読んでみました。じわじわと、昔のあれやこれやが思い出されるような心地よさを感じました(決して甘酸っぱいものだけではなく)。

  4. @ぺけねこ
    追憶系の詩として作りましたゆえ、まさに暖かいコメント誠にありがとうございます。

  5. やはり、「がくぶちの取れたちくぶがのように」のとこで、血液に他者の意識が流れ込んだような感覚になりました。

  6. @timoleon
    もうそのフレーズあってこその詩みたいなものですので、誠にありがたきコメントです。

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