花見

指先から
こぼれ落ちていく
あなた
残り香と
囁き

名前を書いただけで
手続きは簡単に終わった
繰り返される
日々も
生活も
日常も
時代という言葉に
擦り減っていく

儚さだけで
生きてはいけない
それならばせめて
最期まで燃え尽きて
消えろ

わたしもまた
あなたの指先から
こぼれ落ちていく
間際に二人で見上げた
それはきっと
咲き始めたばかりの
桜だった

投稿者

コメント

  1. ロックだなあ、これは。
    It’s better to burn out than to fade away.

  2. なんだか、いつもと違うテイストを感じました。
    とても綺麗です。

  3. @大覚アキラ
    大覚アキラさん、コメントありがとうございます。カート・コバーンですね。ニルヴァーナのNevermindは耳が擦り切れるほど聞きました。ロックをジャンルわけするのは、あまり好きではありませんが、グランジあたりもう少し深掘りしても面白かったのかな、なんて今は思います。

  4. @nonya
    お花見に行きたいな、と思って書いた詩です。少ししんみりテイストになってしまいましたが。

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