故郷
団地に風が吹く 床屋のおじさんが 大きな欠伸をする 口の中で夏が過ぎていく 金魚鉢が宇宙を漂っている間 友達の一人は セメダインでおかしくなった ベランダの無い人が ベランダを買い求めて 列に並んでいる ひまわりのまま眠る 午後は幽霊になる
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