青紅葉

踵に隙間のできるパンプスは
擬音で表現しずらいアレグレットな響を
繰り返す

小さめのランチバッグを提げて
わずかに燻みある紺色の鞄は
まだ彼女の撫で肩に馴染んでいない

そして駅裏の歩道、傍に一本植った青もみじの木の下
を 
通り過ぎる二人の女

追い抜かず着いて行く
彼女の足音と、青もみじの木洩れ陽は
ペリドットに輝いて
とてもよく似合って見えた

新年度には買い替えるつもりだった
型崩れして使い勝手の良いショルダーバッグに
今日も頼っている
近ごろ寝坊助な私のお昼は
コンビニのサンドイッチとカップスープ

そんな私でも、
足元は白のちょっとお洒落なスリッポン
だから 青もみじが似合うだろうか?

投稿者

滋賀県

コメント

  1. 最近私はメジロのソプラノの歌声で起きています。
    スリッポンは楽そうだから購入検討します。

  2. @レタス
    様へ

     お読みいただきましてコメントをお寄せくださり、
    どうもありがとうございます!
     とても素敵な春の朝を迎えておられるのですね。^ ^

  3. @リリーさん
    こちらはウグイスも鳴くんですよ。
    スマホのアラームでは味気ないです。
    メジロは桜の花の蜜を吸いに来るんです。

  4. リリー様、青紅葉は、色づいた紅葉とはまた違った趣で、キラキラした輝きがありますね。青紅葉に透けた春の日差しが、宝石のペリドットのように輝く情景が、美しく浮かびました。青紅葉、紺色の鞄、ペリドット、白いおしゃれなスリッポン、いろんな色が登場し、詩全体をさわやかに彩っているなあと思いました。新緑の季節に、少しずつ心も軽やかに動き出していくような素敵な詩ですね。

  5. @ayami
       さまへ

     コメントをくださって、とても嬉しいです!(*´∇`*) いつも丁寧に読み取って
    いただきまして、本当にどうもありがとうございます!!
     この詩は、リリーの実生活に根差した最もスタンダードな作品になります。
     ayamiさまに気に入っていただけて良かったデス!♡ゞ

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