カツカレー
カツカレーを初めて食べた
カツもカレーも苦手な僕は
添えてあった千切りのキャベツを
泣きながらひたすら食べた
彼女と最後の食事だった
家に帰って
知らない街の地図を描いた
彼女も知らない
僕も知らない
誰も知らない街
カツカレーを初めて食べた
カツもカレーも苦手な僕は
添えてあった千切りのキャベツを
泣きながらひたすら食べた
彼女と最後の食事だった
家に帰って
知らない街の地図を描いた
彼女も知らない
僕も知らない
誰も知らない街
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コメント
切なさの先にある、何かを書いて下さりありがとうございます。
あのカツカレーがこうなるのか。。。。
と、舞台裏を少しだけ覗いたようで
ひとりでニンマリしていました。
小説の一説のように読み進めましたが、「カツカレー」のタイトルからは想像もできないほどの切なさです。
ポピュラーな食べ物とされるカツもカレーも苦手だなんて、主人公の逃れようのない思いが地図のあたりでシンクロしてますね。
ラスト五行の転調がお見事だと思いました。