東屋の思い

海が見える丘の上
いつも君は朝と夕方に目の前を通る
重そうな鞄抱えて坂を登り
軽やかな足取りで目を輝かせ
そんなあなたに惚れました
そんなあなたが好きでした

ある日雨が降りました
雨が降ってしまうと君が
爪先まで濡れてしまう
雨が降ったから君は
爪先まで濡れてしまう
僕は東屋
君は濡れ鼠
優しく包んであげましょう
重い荷物を持ちましょう

僕はみとれておりました
あなたにみとれておりました
鳥の様になる君が
風の様になる君が
あなたになって行く様に

投稿者

奈良県

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