夢のほとりで

るうるうと 鯨が 啼き
茜色の 弦月は こぼれる
億千万もの いのちを 重ね合わせ
うばたまの 夜に 裂かれる
るうるうと 光虫が 降るえる
じんわりと 記憶は 濡れうる
哀しき 肌を 重ね合わせ
生温い 欲を 積み上げた
前衛な 弦月は 沈んでいく
来り繰り返す 毎日に 溺れながら
億千万もの 鯨が 息絶える
じんわりと 光虫が 啼き
茜色の 記憶は こぼれる
生温い 欲を 裂かれる
来り繰り返す 死に 降るえる
前衛な いのちを 積み上げた
哀しき 夜に 濡れうる
るうるうと 死に 溺れながら
うばたまの 夢に 沈んでいく

[TONOMOTOSHO Rebirth Project No.048: Title by かのん]

投稿者

大阪府

コメント

  1. これはまた独創的ですね。1列目、2列目、3列目それぞれ9種類の言葉があり、その組み合わせで1つの詩ができるのですね。つまりこの詩は9x9x9=729通り、ちがうか、それを2回繰り返しているので、えーと、とにかくもの凄く沢山の詩の中から選び抜かれた1つということになりますね。

  2. なるほど組み合わせが少しずつ変わっていくことで構成されるモンタージュとなっているのか。たかぼさん、9×11×10ですね。
    それにしても組み合わせの妙というのが、言葉に意味を味を持たせるというのがわかりますね。俳句のストラクチャー。

    昔、顔と上半身と下半身をぱたぱたと入れ替えて組み合わせるおもちゃがあったことを思いだした。かわいい顔してマッチョだったり。

  3. 詩でやると組み合わせの妙が面白いですね。たしかこういう感じの大喜利系パーティーゲームありますよね。

  4. 「降るえる」
    いいなあ!と唸りました。
    朗読してみたくなる美しさです。
    かなしいのですけれど美しいのです。

  5. 夢のほとりで。るうるうと、というのが印象的な詩です。その、るうるうと、というのが全体の空気感に漂っていてすてきです。

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