私は水になりたい

いつかは生まれ変わって
どこか遠い国の
王子様になりたい
お金持ちで
イケメンで
悪い所などない
シルクのような人間に

私という人間は
なんのために生まれてきたのか
私という人間は
どうして生きているのか
生まれ変わったらまた
人間として
肉の歯車として
生きていくのかな

私は水になりたい
例え泥に塗れて
不衛生の沼になったとしても
例え暗い洞窟で
脈々と流れているだけでも
私は水になりたい

人間が嫌いな理由として
挙げられる理由は幾つもある
けれど全ては私だけの
私による
私の為の
言い訳

私達が居なくなっても
地上に風は吹くだろう
水は枯れてしまうだろう
それでも私は水になりたい
水になって
私には行けない何処か遠くへ
誰かの身体の中へ
皆が私を欲する所へ

今日はよく晴れた日
水になりたい

投稿者

奈良県

コメント

  1. 吉原幸子の詩「オンディーヌ」に「水 わたしのなかにいつも流れるつめたいあなた」というフレーズがあって心に残っています。考えてみれば人間は70%が水でできているので「人間はほぼ水だ」と言っても言い過ぎではないかもしれません。考える葦ではなく考える水ですね。私だけでなくきっと皆さんも水に心惹かれることでしょう。それは人間がほぼ水だということと関係があるかもしれません。この詩を読み終わった後にそんなことを考えさせられました。

  2. Be water, my friend.
    ですね。
    私も水になりたい。
    そして、光の粒々になってしまいたい。

  3. 水の流動性というのは不思議な憧れを持ちます。おなじ水が天に昇りまた大地に降り流れそして大洋となることを繰り返す。行く川のながれは絶えずしてしかも本の水にあらず、なんてのもあります。澱みに浮かぶうたかたを見つめるだけで昔から人の生を映しだしたくなる気持ちは変わりません。
    その水に「皆が私を欲する所へ」という思いを乗せたところが切実なのだと思いました。

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