ただそこにあるもの。

波の音に紛れて、関門大橋の継ぎ目を越える車の、ドクン、ドクン、と走る脈動が聞こえる

その下を音もなく過ぎる大きな船の、点滅灯の、消えいる光の、黒い陰の先には瀬戸の海がある

月は中空に三日月となって、僕の目は乱れて月は三つあって丸で違う世界の中にあって

ドクン、ドクン、ドクンと
明日で終わると言う最後の一日の前の
誰の記憶にも残らないような
おまけの一日の始まりの
生まれ変わるその瞬間の

ひかりを待つ。

投稿者

福岡県

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