声援
夜の病床に独り横たわる友よ 今こそ詩人の...
シオカラトンボ
太公望よろしく、針もつけずに...
あなたへ
またあなたのさみしさのかけらを 取り逃し...
何もない日
自分で決めたことだから 誰が悪いでもない...
無還
心地よい湯の中 呼び起こされた生命の...
いきがい
彼の、いきがいは 水風呂だった 暑い夕刻...
ありがとう
今、俺は君のことを書こうと思...
誤算の台詞
覗く胎児 覗き込んだおれと対峙 眼光刃に...
ここ
公園の水道水で 顔を洗い口をすすぎ サッ...
約束
テレビの中で 人々の行き交う雑踏の渦に ...
生還生存期間ライブ中継
. . 堕天使のシスターは 小さな列車に...
世界樹
樹木には牙がある それは樹木に夜が言い寄...
まなざし
やあ、こんにちは。 見ない顔だね...
残像パレィド
油蝉が飛び散る熱い午後 白狐の楽隊が騒が...
多分、僕は生きていていいんだと思う
多分、僕は生きていていいんだと思う 罪を...
螺旋
沼のほとりに 菖蒲園があった。 群青や ...
錠剤、夕刻
. . . ひとが わたしに やさしかっ...
夢の続き
きっときみは夢から醒めてしまった 僕はま...
風にフカされて
友人よ その答といえば 風がフカしている...
ぶったぎる
萬緑や 「切れ味」だけで遣り通す 地獄の...
命日
今日は命日 それぞれの命日が その日その...
L’eau
Une hirondelle a vol...
別れ
銀河の岸で時々 大粒の涙を零す 小鬼の私...
夕闇の星
たまに きみとつながらない時間のことを考...
源兵衛川
源兵衛川にぼたんと落ちた す...
怖い
考えたくはないけれど こびり付いたこの思...
森
忘れ物をしたような気がする 真夏の 蝉時...
白磁
暖かい君の 白磁の体を抱き寄...
へや
ピアノの音がする 薄壁のアパートだから隣...
おかげ
今の私があるのは 良くも悪くも 全てのお...