Talk and Cross
#03

影響を受けた小説

Talk and Cross 第3弾のテーマは「影響を受けた小説」。
詩作や生き方、考え方とか・・・何か影響を受けた小説の話でクロスしてみませんか!
気軽にコメント、お待ちしています!

期間:2023年1月8日(日)まで

コメント

  1. 皆さん!おはこんばんにちわ!
    那津でやんす

    ご無沙汰しております
    ( ^ω^ )

    トーク&クロス
    第三弾は年を跨いで「影響を受けた小説」について語りたいと思います!

    まず、1つ、おいどんが影響を受けた小説は村上龍「5分後の世界」
    これですわ

    おいどん、まだ仕事が納まってないので詳細は後で書きもんすが
    もう25年以上前の作品かな
    まさかのタイムスリップ?
    今で言う異世界ものを村上龍が書いてる
    圧倒的リアル
    圧倒的な退廃感
    圧倒的に魅力ある登場人物たち
    そしてU G兵の持っている端末は、間違いなくiPhoneを予言していた!?

    皆さんも影響を受けた小説をぜひ、教えてください!

    • @那津na2
      那津さんが村上龍を上げたので皆さん村上龍を書いていますね。私も好きです。「5分後の世界」は読んだことがないのでさっそくアマゾンでポチりました。以前那津さんだったと思いますがブコウスキーを薦めておられたので今「町で一番の美女」を読んでいるところです。

      • たかぼさん
        村上龍、好きなんですね
        嬉しすぎます!
        5分後の世、SFと言ってもいいかもしれません
        設定がマジで凄いっす
        UG兵は、世界各地に傭兵、または軍事訓練のために派兵されUG兵の動きは世界中の株価にまで影響する
        俺もまた読みたくなってきました!

        チャールズブコウスキ
        町でいちばんの美女
        今でも覚えてます
        表紙も、印象的でした

    • 那津さん

      詩人と好きな作家とは、何か繋がりがあるのでしょうねぇ・・。

      タイムスリップの世界、興味深いなぁ。

    • 那津さん、ありがとうございます♪
      はじめまして!
      Twitterでもありがとうございます
      自分が一番影響を受けたのは、
      リチャード・ブローティガンのアメリカの鱒釣りです!
      読むたびに深みにハマっていって日常の中にあるユーモアや皮肉を自分も書きたくなって真似し出したのが自分が詩を書き始めたきっかけです!
      難しい言い回しや考え方をしないでも伝わる方法を試行錯誤しながら書いてます(о´∀`о)

      • 紙魚さん!
        ご参加、ありがとうございます!!
        嬉しいです

        アメリカの鱒釣り
        調べてみますね

        俺はアメリカ人だと
        チャールズ•ブコウスキという詩人が好きです!

        あ、ブコウスキはヨーロッパ生まれか?

        • 那津さんこんばんは!

          ブコウスキー自分も読んでアンダーグラウンドな作風がかなり衝撃的でした!
          町でいちばんの美女の中の話のどれもがかなりハードボイルドでワイルドでおお!って展開でかなり好きで、何回か読み返してます

          ヘミングウェイにも似た男!って感じがしました

  2. お、今回は小説ですか。
    自分も高校の頃に出会った村上龍に衝撃を受けて、彼の著作はほぼ読みましたが、その中でも『コインロッカー・ベイビーズ』かなあ。
    あとは高橋源一郎『さようなら、ギャングたち』と、ガルシア=マルケス『百年の孤独』。

    • トノモトさん
      えー!トノモトさんも龍に影響を受けたのですね
      これまた嬉しい
      コインロッカーベイビーズも大好きな作品でした
      69の他に村上龍の自伝的小説もあって(映画だか音楽を題材にしている)それも衝撃的に好きでした

      さようならギャング達、読んでみます

  3. 村上龍は影響受けているんだろうと思うことありますね。
    今でもときどき白紙に何かを最初にかこうとするときに、
    透明に近いブルーを塗る感覚があるのではないかと思う
    ときがあります。山田詠美にしろ、読者の自分には無理
    な世界を表現できる作家は敬意以外なにも敬意だけかな。

    ハルキストでねじまき詣したくなってしまったころでも
    涙活したく泣きたくて北川悦吏子を週末には読み返して
    いたときもファンという意味で好きだけど影響を受けた
    なんて、こちらの共鳴版の準備もできてないくせにどう?
    と思わざるおえないのですが、気力と体力があるときには
    中上健次の岬くらいは真面目な詩人を目指しているならば
    しつかりと読んでおきたいところかなとアドバイス(笑)?。

    小説はTPOで読んできたところもあるのかもしれないけど、
    今まで同じ小説を9度以上は買ってきているという意味では、
    サリンジャーのストーリーズ一択ですね。
    小学生のとき影響を受けたのは吉川英治の三国志や宮本武蔵
    だったからなのか失敗したと思ってますがLes Misérablesなど
    は学生のころ感動してから何故か絵本に戻り読んでいました。
    最近はライトノベルやなろう系ばかりのような気もしますが、
    歳をとると天下一品や二郎系や家系ラーメンが重く感じます
    ので10代以前の出来るだけ若いころに沢山の良質な小説に
    浸っておくことをお薦めします。

    なんのこっちゃ

    • おお!
      足立さんも、村上龍がお好きだったんですね
      限りなく透明に近いブルー

      ニューヨークシティマラソンも好きでした

  4. @トノモトショウ
    皆さん村上龍を上げておられますね。私も好きです。「さようなら、ギャングたち」も良いですね。現代詩っぽくて。でもちょっと後半に向かって冗長になって勢いがなくなったように感じたのと、高橋源一郎のこの手の作品が他にないことが少し残念です。「百年の孤独」も良いですね。ノーベル賞に相応しい。最近ノーベル賞の作家を何人か読んでいるのですが、なかなか百年の孤独を超えないです。

  5. 村上龍は「限りなく透明に近いブルー」が群像に載ったとき仲の良い高校の同級生が凄い小説だと絶賛していたら芥川賞を取ったので印象的でした。でも小説自体はあまり印象に残っていません。それよりも私は「愛と幻想のファシズム」が大好きで私のベストなんたらになりそうです。

    一方、村上春樹の方はと言えば、村上龍よりも遥かに評価が高く、ノーベル賞候補と言われて久しいし、熱狂的ファンも大勢いるのですが、私は何冊読んでも何だかピンと来ないのは何なんだろうと不思議です。残らない。それが彼の特徴なんでしょうか。もしかしてアンチも多いとか。

    • たかぼっちといえばSF好きイメージありますが、これは!っての何かありますか?

    • たかぼさん
      愛と幻想のファシズム
      来ましたね!
      大好きな作品です
      南アメリカの国のデフォルトから世界恐慌が始まる
      村上龍のあの灰色な世界観がたまらなかった
      川崎のスケボーチームを私兵にしていく発想も凄いと思いました

      映画を撮りにいくシーンも頭に焼き付いています

      プロデュースする側とされる側
      また読みたいなぁ

      二十歳の時に留学した友達に会いにオーストラリアに行って
      メルボルンの公園でずっと読んでいました
      愛と幻想のファシズム

  6. こんにちは
    年末最後ですね、今年一年ありがとうございました!

    虚言でなくて、ほんとうに、たまたま今朝方、夢を見て
    自分が階段から駆け降りるところで、
    歩いて登ってきた
    若き日の村上龍が、なんかおしゃれな箱をばら撒いて、
    それを自分が拾ってあげたんです。
    よかったらひとつあげるよ、って村上龍さんから言われたのですが、
    自分は何故か号泣しながら、
    「もらえません」「あなたのファンなんで」と言いまして。
    彼は微笑みながら、私にマジックマッシュルームの標本が入った
    干からびたキノコのチョコレートをくれました。
    私はその場でむしゃむしゃ食べて。ご機嫌な夢でした。

    自分が高校時代買った文庫本も、村上龍の「料理小説集」でした。
    それから、コインロッカーと、愛と幻想のファシズム、限りなく透明に、
    トパーズなどを、読んで、5分後の世界、ヒュウガウィルス。
    もう年とったらきっと感性も老化して
    ダメだろうと思って読んだ「歌うクジラ」も、
    最初に読んだ感覚と同じで、後頭部殴られる感じで
    脳が揺れて気持ちよかったです、笑

    村上春樹は、いくら読んでも、うじうじしている自分があらわれて、
    これは自我との向き合い方の問題で、嫌いな自分を好きになれないのと
    同じ理由で、まだ好きにはなれないですが、
    高橋源一郎も「ジョンレノン対火星人」とか好きでした。

    らどみさんの言う中上健二も、読んだのですが、
    元が不真面目なので、ヤンキーがタバコ吸うみたいに読んでいました。
    サリンジャーのキャッチャー・イン・ザ・ライ読みましたけど、
    訳がいいのかな?俺が言うのもなんですが、村上春樹でした、
    彼は才能があると思います。

    • 『ジョン・レノン対火星人』も良いですよね!でもそれ以後の作品はしょうもなかったです。

    • 号泣していたんですね
      凄い夢だあ!

    • てぃもさん

      やはりシンクロニシティってあるのですねぇ・・。

  7. @timoleon
    楽しげな夢ですね。昔はたまに凄まじい夢を見てそれを詩に書いたりしたのですが、最近は凡庸なものしか見ないです。老化か。受験で焦る夢が多いですね。学業に不真面目だったのが余程心残りなのでしょうか。

    サリンジャーは最近「ライ麦畑でつかまえて」を読み直したところです。38年前に買った本なので野崎孝訳でした。村上春樹はサリンジャーっぽいところがあるので村上春樹訳はきっとぴったりくるでしょうね。

  8. @トノモトショウ
    各所で書いているのでもしかしたら目にしたことことがあるかもしれませんが、私が推すSFベスト3は小松左京「果しなき流れの果に」、クラーク「幼年期の終わり」、テッドチャン「あなたの人生の物語」です。好きすぎてこれらの本の事を考えると心穏やかにいられません。

  9. @たかぼ
    またしても出遅れましたが、SFってどうも読んだことなかったので、たかぼさんのベスト3紹介、めちゃ嬉しいです。読書メーターに登録しときました!

  10. @あぶくも
    小松とクラークのはとにかく壮大かつ先が読めない物語で圧倒されます。チャンは知的好奇心と小さな驚きが連続するので快感です。このクロストークのテーマとして、あえて詩への影響を考えればテッドチャンかなと思います。

  11. 村上春樹の作品には井戸が出てくることが多くて
    たしかにサリンジャーに近いのかもしれません。
    ただ、サリンジャーの屈折の仕方は当事者的で
    ハルキストとはまた違うファン層だと感じます。

  12. @足立らどみ
    庄司薫はサリンジャーっぽいなと思っていたのですがその感想は誰もが抱くものですよね。それで今「庄司薫 サリンジャー」で検索してみたらむしろ庄司薫と村上春樹の一致点を指摘している意見が出てきてなるほどなと思いました。サリンジャー→庄司薫→村上春樹ってことですかね。

  13. 確かに庄司薫のサリンジャーからの影響の文章をどこかで
    読んだ記憶がありますけど、庄司薫→春樹の矢印はどうかなー^^

    • @足立らどみ

      ふむ。多感な未成年のころに読んだなかで、嫌いな
      作品としてその後の人生に影響を与えてくださった
      小説はあまり無いけれど振り返ってみると庄司薫の
      赤頭巾ちゃん気をつけてになるのかなと思います。
      穿った見方をすると赤頭巾ちゃんシリーズは、米国
      の真似している(敗戦国としての表面的な民主主義)
      といざという時にダメ人間になると警告している詩
      だったのかもと、今のダメダメの社会や政治家を見て
      やっと答えが出たなんて思ったりなんかしちゃう。

      というか、赤頭巾ちゃんはライ麦の「2次創作」だと
      聞いた話しだけど、日本の文学って、同じ概念や
      言葉を繰り返して使って熟成してきた気がするし
      (例えば、本歌取り)、悪いとは思わないけど、
      若い詩人もどきや三文小説の云うオリジナルって、
      そこの勘違いが多くて、何が描きたいかというと、
      例えば、サリンジャーはユダヤ人の視線もあって
      文章を書いていると読めて、タイトルからしても、
      「大工よ梁を〜」なんて、イエスキリストに注文
      しているグラース兄弟だけで通じる内なる宗教儀式
      みたいな深いけど可愛くてドス黒い拡がりを感じる。
      赤頭巾ちゃんは日比谷高校の高校生視点は楽しいけど
      軽いかなって、世相を捉えながら悩み深きを演じるのは
      面白いけど、もっと、仏教や神道やらの拡がりが
      感じられないので、だから、わざと書いた「警告文」
      だったのかなと、思った次第。

      翻ってサリンジャーのナインストリートの最初の文は、
      禅問答でいわれる日本特有の「挨拶(あいさつ)」の
      始まり始まりを持ってきているのだから、いわゆる、
      クロノスとしての「とき」につながるというか、相撲の
      始まりの瞬間というか、いやはや、戦後書かれたとは
      思えない作品ですわ。サリンジャーへのラブです(笑)。
      もちろん、
      日本語の場合、文法的な問題なのか日本の歴史なのか
      そもそも散文詩と私小説の垣根が低いのかもしれません
      けど。

  14. @足立らどみ
    タイトル書き間違った。

  15. 皆さん、こんにちは。
    あけましておめでとうございます。
    コメントを書き込もうと思って、皆さんのコメントを興味津々読んでいるうちに自分が書き込む時間がなくなりましたので、まずは一言だけ。(皆さんのコメントの流れとは違うようなので、ちょっと躊躇してしまいますが…)

    私はツルゲーネフの「貴族の巣」が好きです。滅びゆく貴族階級を描き出しており、何とはなしに無常観が漂っており、胸を打ちます。あるロシア文学者の翻訳者が言っていましたが、ロシア語では表現できてヨーロッパの言語には翻訳が難しいものがあるが、日本語には訳しやすい云々と。私はロシア語も何もわかりませんが、ひょっとして自然描写や無常観はロシア文学と日本文学の共通点なのかな、と。なおツルゲーネフは「父と子」も名作だと思います。バザーロフ(という名だったかな?)のキャラは独特で一つの典型かと思われます。

    いまはロシアは世界的に人気が今一つなのかもしれませんが、文学は文学として読む価値があると考えます。

    そういえば、村上春樹が言及されておりますが、いま村上春樹のパン屋襲撃譚を読んでおります。いったい何が書いてあるのかを知りたくて。「パン屋襲撃」と「パン屋再襲撃」があり、さらに作者は後に少し手を加えて「パン屋を襲う」「再びパン屋を襲う」と題しています。この四作、いったい何がどうなっているのか…。興味津々です。

    • 佐藤さん!
      あけましておめでとう御座います
      ロシア文学と日本文学には共通の「暗さ」があるのかもしれない
      そう思いました

      私は村上春樹さんでは
      スプートニクの恋人とノルウェイの森が好きでした

  16. @足立らどみ
    たしかに違いはありますね。サリンジャーや村上春樹は読んでいて「むかつく」ことはなかったですが庄司薫は……いやでも面白かったという印象はあります。昔読んだだけで細かいところは覚えていませんが。

    • たかぼさん

      似てるという意味ではホールデン・コールフィールドも
      たしかカオルちゃんでしたかビバリーヒルズ青春白書の
      登場人物みたいで当時の憧れの対象だったのかも、、、

      ぼくは良いものを真似することは悪いとは思わないので
      (真似しても真似した人のオリジナルがあれば2次創作は
      新しい創作になつていくと思っている)、
      当時のアメリカをチラチラみてる軽薄な世相を書いている
      と思うのですけどね。
       
      曖昧な記憶ですが、、、たしかに読んでいて面白かったし。

      今、調べたら、、、
      ウェキペディアに庄司薫の反論が載っていました。
      オリジンの哲学的な意味が当時はまだまだ甘かったのだから
      当時のご時世ではこんな感じで反論するしかしかたなかった
      のか。。。。

      以下、参照。

      https://www.wikiwand.com/ja/庄司薫#サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』との関係をめぐって

      サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』との関係をめぐって
      『赤頭巾ちゃん気をつけて』以降の庄司作品に野崎孝訳版、サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』の影響を見る向きもある。『ライ麦畑でつかまえて』と文体やプロットから主人公の設定や小道具まであまりに似すぎているのではないかという声は『赤頭巾ちゃん』の発表当時から存在し、『東京新聞』は1969年9月2日朝刊ワイド面「こちら特報部」に「”薫ちゃん”気をつけて」と題する記事を掲載したことがある。
      この中で当時明治大学助教授だったサリンジャー研究者三浦清宏は『一つの意見』と題する論評を寄せ、「盗作」「贋作」といった言葉を避けつつも、『ライ麦畑でつかまえて』との類似点を「…とかなんとか」「…やなんか」といった言い回しや「とくに女友達にかける時なんかがそうで、どういうわけか、かならず『ママ』が出てくるのだ」(庄司)と「困るのは、最初に電話に出るのは彼女じゃないだろうということなんだ。おやじかおふくろが出てくるにきまってんのさ」(サリンジャー)といったディテール、また両者ともブルジョワの家庭に生まれた精神的に不安定な少年が理由は違うにせよ行くべき学校がなく彷徨する姿を描いた作品であることなどを挙げ、具体的に検証して見せた。
      これに対し、庄司は『三浦氏へ…ボクの見解』と題する手記を寄せ、「ぼくは、このような意見に対しては、ただぼくの作品を読んでいただきたい、というほかないと思います」と宣言しながらも、「ぼくは、このような意見、つまり『薫くん』流にいえば、ひとの足をひっぱって自分の存在を主張するといった『品性下劣』な、めめしい発想をとてもお気の毒に思います」「いずれにしてもこの三浦氏にももう一度よく『赤頭巾ちゃん』を読んでいただきたいと思います。もっともそうすると『舌をかんで死んじゃいたく』なるんじゃないか、という心配もありますが」と皮肉り、東京新聞の記者に対しては「サリンジャーを盗んでいるなんて批評は、十年も、いや二、三年もすれば、そうでなかった──とわかりますよ」と予言した。
      このとき、コメンテーターとして小島信夫は『赤頭巾』を未読としつつも「私の周囲の米文学者は、受賞直後から(両作品の類似を – 引用者註)話題にしてました。文章をそのままいただいたというのではないので盗作とはいえないというのが大方の意見でしたが……。人によっては、明治以来、ずいぶん多くの外国文学が取り入れられてきたが、こんなに主体性のない取り入れ方をしたのは初めてだなんていってました」と発言し、佐伯彰一 は「よく似ているけど、サリンジャーのものほどうまくいってない」「選考委員がサリンジャー作品を知っていて、なおかつ斬新さを認めたのならいいんですけど、そうでないとすると、ひっかかる人が出るでしょう」と述べた。庄司はその後、『東京新聞』1969年9月12日夕刊文化欄に『とにかく読んでください』という反論文を発表し、『週刊言論』1969年10月1日号のインタビューでも同様の反論をおこなった。
      この点につき栗原裕一郎は、庄司が同人誌時代に福田章二名義で発表した『白い瑕瑾』(『駒場文学』第9号、1958年4月)の文体が『赤頭巾ちゃん』に近い「かもしれない」ことを指摘しつつ、「野崎訳『ライ麦畑でつかまえて』が発表されたのは1964年、『白い瑕瑾』は1958年だから、『赤頭巾ちゃん』の文体が『白い瑕瑾』の時点ですでに出来上がっていたとすれば、少なくとも野崎訳文体の模倣とはいえない計算になる」(『盗作の文学史』p.114、新曜社、2008年)と述べた上で、「文学青年を自称し『若さ』についてもっぱら考えていた庄司が『ライ麦畑でつかまえて』を読んでいなかったとは考えにくいから、『ライ麦畑』の邦訳に自分が捨て去った文体の可能性を再発見しブラッシュアップをもくろんだというあたりが模倣疑惑の実情にちかいのではないかと推測されるが、庄司が真相を吐露することは今後もないだろう」と論じている(同書p.122)。
      ただしサリンジャーのThe Catcher in the Ryeの日本語への初訳としては『白い瑕瑾』に先立つ1952年、橋本福夫訳の『危険な年齢』がダヴィッド社から出ている。この訳書には既に「これには参ったね」(That killed me.)や「…やなんか」(…and all)などの頻出表現が登場しており野崎はそれを踏襲したに過ぎない。しかし、この橋本訳サリンジャーが庄司に影響を与えた可能性については栗原も言及していない。

  17. @佐藤宏
    ツルゲーネフやトルストイ、ドストエフスキーなどロシア文学、チャイコフスキーやラフマニノフなどクラシック音楽、バレエなど芸術の分野でロシアは傑出した逸材を多数輩出している、とてつもない文化大国ですよね。凋落したといってもやはりアメリカ、中国と並んで超大国と言えるのはこの3国です。「ロシアは今世界的に人気がないがロシア文学を読む価値がある」とのご意見ごもっともです。

    ベタですが私はドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」が好きです。これなんかも訳者によって印象が異なりますね。原卓也訳で昔読んで感銘を受けたので新訳の亀山郁夫訳で読み始めたら「ん?何か違うな」となり、原卓也訳を再読し「これだこれ!」となりました。

  18. 年末年始で稼働してる人が少ないのか、なかなか盛り上がらないね。

    自分の詩のテーマ的な部分で言えば、ポール・オースターはかなり影響を受けているのかなあと感じてます。オレも村上春樹は苦手だけど柴田元幸は好きで、それこそサリンジャーもブコウスキーも最初に柴田訳で読んでるわ。ピンチョンやデリーロを知ったのも彼からだし、つまりオースターというより柴田に影響を受けてるのかな。

    • @トノモトショウ
      さん、柴田元幸好きってことは『MONKEY』は愛読雑誌だったりするんでしょうか?何も知らない自分は書店で見つけて、へー、こんな雑誌あるんだ〜と感動したことがあります。

    • @あぶくも
      刊行しているのは当時から知っていましたが、その頃にはもう何も読まなくなっていたので、気にはなりつつスルーしてます。

  19. @トノモトショウ
    近所で歯医者をやっている友人が治療しながら、自分はアメリカ文学が好きで中でもオースターが大好きなんだと話していたので5年ぐらい前かな「ガラスの街」を読んだのですが、全く内容を覚えていない。以来読んでないのですが、オースターでお薦めはありますか?

    • 面白いかどうかはわからないですが、『ムーン・パレス』は良かった記憶あります。『トゥルー・ストーリーズ』というエッセイ集というか実話を元にした作品は、なんというかこういう作品を書かないといけないよなあ、という気持ちにさせられたんですよね。

  20. 私はアメリカ文学ではダントツにジョン・アーヴィングが好きで中でも「ガープの世界」はたまらなく好きです。映画の方もめちゃめちゃ好きで何回も観ました。

    • @たかぼ
      さん、アメリカ文学とか疎遠な私ですが、映画とともに「ガープの世界』は好きだった記憶があります。

  21. 影響を受けた小説、というと、村上春樹さんの『ノルウエイの森』ですね。この小説は、発売当時、すぐ購入して読みました。

    村上さんには珍しく、リアルな世界を描いた物語だった。映像がくっきり浮かび上がってくる、不思議な物語でした。でも、これは、絶対に映画化してはいけない物語だな、とも思いました。この小説は、読者独自の「映像」で味わうべきだと思ったのです。上手く言えないのですが、そんな確信にも似たこだわりがありました。。

    小説は、2010年に、トラン・アン・ユン監督(ベトナム系フランス人の監督さんです)によって映画化されています。すごく迷ったんですけれども、結局、映画は観なかった。トラン・アン・ユンさんの映画は大好きで、彼の作品はほとんど観ています。…でも、でも、この小説だけは、私の中に完璧な「映像」が出来上がっていて、それを壊されたくなかったのです。

    女性の登場人物が、皆、魅力的でした。直子、レイコ、緑、ハツミ…。出番は少なかったけれども、ハツミさんがもっとも印象に残っています。彼女の醸した余韻は、今も、私の中にくっきり残っています。

    • 長谷川さんのように思い入れある人は映画観ない方が正解かも。トラン・アン・ユンの映像技法と村上春樹の文体は親和性があるかなと思って観ましたが、極端に現実味のない物語になってしまってるなというのがオレの感想。でも『ドライブ・マイ・カー』は、逆に村上春樹の文体をきっちり落とし込むことに成功してると思うので、観た方が良いかも。

      • トノモトさん、トラン・アン・ユンの繊細な映像感覚、大好きなんです。『青いパパイヤの香り』『夏至』、ともに映画館で観ました。『ドライブ・マイ・カー』は、まだ観ていません。村上さんの原作小説は読んでいます(『女のいない男たち』収録作品ですね)。観てみようと思っています。

    • 確かに、ノルウェイの森は絶対に映像化できないと思った映画の一つです
      あの独特の世界観と若さゆえの感性を映像化するのは
      無理だと思いました

      • 那津さん、当時、大きな話題になりましたが、村上さんの小説の中では、異端な位置にあると思います。いわゆる村上ワールドからは外れた作品でした。…そう、独特の世界観があるのですね。でもその世界観に惹かれるのです。

    • 大昔に読んだっきりなのでもう一度読んでみようかな。でもそろそろノーベル賞取って欲しいですね。

      • たかぼさん、ぜひ! ハツミさんに注目してください。(^^)

      • なぜなのか
        歳を取ったら、村上春樹さんを読めなくなってしまったのです

        なぜなのか

    • @長谷川 忍
      さん、私も『ノルウェイの森』は当時高1くらいでしたが、イメージが鮮烈でした。それでも、村上龍の方が読んでる作品は多いかなぁ。

      • あぶくもさん、村上春樹はさんは、初期から中期までは読んでいましたが、最近の作品は、敬遠しています。「1Q84]までかな。…ちょっと、私の望む方向とはずれてきていますので。村上龍さんは、すみません、未読です。(汗)…読んでみようと思います。

  22. 俺は、司馬遼太郎も大好きで
    モーヌ。さんと、良く司馬遼太郎の話をしました
    彼は城塞が好きだった

    • 那津さん

      遠藤先生は歴史小説を書く時に、司馬遼太郎にいろいろ聞いていたそうです。

      • 服部さん

        えー、なんか嬉しいなぁ
        司馬遼太郎は完全にエンタメ感あるんで

        • 那津さん

          魅力あるエンタメであると共に、やはり歴史小説の専門家ということで、頼りにしたのでしょうね。

  23. @那津na2
    メルボルンの公園で愛と幻想のファシズムを読む。って、それだけで詩になりますね!

  24. 皆さんが読まれている本とは、ずれているのですが、わたしは川端康成の世界に親近感を抱いています。冬になると『雪国』の世界観に特にしんみりとします。あくまで人間対人間の理解の可能と不可能がテーマなのだと感じます。性もまたそのようなベースの上で語られます。その他ではSFが好きですね。『あなたの人生の物語』はすばらしい作品だと思います。映画は負けていますが。

    • 坂本さん、私も、川端康成、好きです。『雪国』は、独特の儚さのようなものがあって、余韻が残りますね。私は、『古都』も好きです。離れ離れになった双子の女性の、再会の物語。京都の美しい風景描写と、双子の、互いを思いやる情感の機微に惹かれました。

  25. @トノモトショウ
    ありがとうございます。Amazonポチリました。

  26. @坂本達雄
    あなたの人生の物語は映画の方(邦題メッセージ)はだめですね。全く別の話しになってしまってますね。

    川端康成、出ました! 川端の良さを昔は理解できなくて、最近ようやく、雪国と千羽鶴とを続けて読んで感銘を受けました。特に千羽鶴には参りました。エロ話も川端が書くとここまで高尚なものになるかと。

  27. 『雪国』も創作の始まりは女体の名器の特集からだそうですので、男性の為のお話と言う事だったようです。しかし川端はそこから別の次元へ行ってしまいました。もともとの性格がもたらす「石膏像を愛する方法」とでも言いたくなる、世界ですが、ここのところは三島由紀夫とも共通する部分とも感じます。描くと言うよりは、「抉る」行為としての人間の昏倒です。しかしそのような川端をノーベル賞に連れ出した「文学」と言う世界が、やはり混濁ではあるのでしょうか。

  28. 年末から風邪ひいて(2回も抗原検査したけど例のアレは陰性でした…)、いまだに体調ぐずってるので、すっかり出遅れました。
    既に名前が挙がっている村上龍もポール・オースターも高橋源一郎も好き。ラヴクラフトも夢野久作も筒井康隆もウィリアム・ギブソンも冲方丁もスティーヴン・キングも好きだけど、でも「影響を受けた」と言える作品をひとつ挙げるなら、たぶん太宰治『人間失格』だと思います。

    • 大覚アキラさん!
      太宰!来ましたー
      俺は斜陽を高校三年生の時に読んで、初めの2ページでわけわかんなくてツマラナイんだけど
      そのあと
      一気に読んだんです

      あけましておめでとう
      ございます!

      • 『斜陽』も好きです。

        朝、食堂でスウプを一さじ、すっと吸ってお母さまが、
        「あ」
        と幽かすかな叫び声をお挙げになった。

        この書き出しが、もうたまりません。

    • @大覚アキラ
      さん、ああ、夢野久作も良いなあ。スティーブンキングは数年前にいわた書店さんの一万円選書で選んでもらった『11/22/63』をまだ大事に我が家に積読中です。

      • 11/22/63、めっっっちゃくちゃ気になってるけど、ぼくも未読です。キングはハマると沼ですね。

  29. 人間失格は読むたびに何かしら教えてもらえてます。
    2、3年前に小栗旬主演の映画があったときに
    読み返したときにこれは凄いなと感じました。
    結局、映画は未だみてないのですが。

    https://m.youtube.com/watch?v=TaWL595XQNo

    • 映画は『人間失格』というより、太宰治という架空のキャラクターによる恋愛映画ってな感じの二次創作なので、観なくても良いと思いますよ(笑)

    • 足立さん、『人間失格』は、読む人の好き嫌いがはっきり分かれる小説だと思います。ハマる人と、嫌悪感を抱く人と…。私は、おもいっきりハマりました。

  30. 皆様、こんばんは。

    僕は遠藤周作を敬い、影響を受けています。やはり代表作の「深い河」「沈黙」「おバカさん」になりますが、人間の弱さをゆるす深いまなざしを感じます。

    あと思い入れのあるのが堀辰雄の「風立ちぬ」で、婚約者の夭逝という話に、密かに感情移入するものがあります。

    また「愛する(親しい)死者の存在」について、考えさせられます。

    • 遠藤さんの小説は、それほど読み込んではいませんが、『深い河』は、感銘を受けた小説です。…そう、弱さをゆるす深いまなざし、ですね。この小説は、映画化され、映画も観ました。奥田瑛二さんと秋吉久美子さんが主演されていた。

      • 「深い河」は遠藤先生の小説と人生の総集編とも言える遺作で、映画の試写会では秋吉さんの演技に感動して、涙を流したとか。

    • @服部剛
      さん、『深い河』を読んでからインド旅に出た思い出があります。そしてインドで三島由紀夫の『豊饒の海』を読み終えた記憶も。詩作に直接影響があるのか自分ではわかりませんが、少なくとも「弱さを許す深いまなざし」をリスペクトしてはいます。

      • 読んだ後にインドとは、実行力ありますねぇ・・。しかもそこで三島由紀夫を読むとは。

        ちなみに、三島~遠藤はサドについて、バーで語らい盛り上がったとか。

  31. @那津na2
    さん
    あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
    共通の暗さ、ふとプーシキンを思い浮かべました。純情可憐なるロマン主義詩人ですが、その詩にはロシアの風土が描かれており、どこかしら暗い影が漂うようにも思われます。単なる印象論ですが。

    村上春樹は今年はしっかりと読もうかと思っています。若い頃には食わず嫌いでしたが、英語の勉強にとバーンバウム(でしたっけか?)の英訳で「1973年のピンボール」「風の歌を聴け」を読んではまってしまい、「ノルウェイの森」までは興奮しつつ読みました。その後は何だかんだであまり読まなくなりましたが、今年は個人的テーマとしてカズオ・イシグロと村上春樹はいろいろと読み通して見たいと思っています。スプートニクの恋人、そのうち読んでみます。

    • 佐藤さん、村上春樹は、長編は、作品によって好き嫌いが分かれるかもしれませんが、短編は絶品ですよ。彼は、優れた短編作家だと思います。切れ味が鋭いです。とくに、短編集『レキシントンの幽霊』はお勧めです。

  32. @たかぼ
    さん
    あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
    ドストエフスキー、いいですよね。といってもまだ2,3作しか読んでおりませんが。高校1年の時に新潮文庫の「罪と罰」の上巻を読んで、どうもよくわからず、しばらく放っておいたのですが、せっかく下巻も買ったんだしと高2になって再び読み始めたら、なんて面白いんだろうと頁を捲る手がとまらなくなりました。それからいくつかドストエフスキーのものは読みましたが、カラマーゾフはまだ読んでいません。年末に少しばかり読み始めましたので、今年は挑戦したいと思います。それから密かにソルジェニーツィン。政治的傾向が取りざたされますが、純粋に小説として楽しめます。私はノーベル賞受賞となった(んでしたっけ?)「イワン・デニーソビッチの一日」(題名違ってたらすいません)も気に入っていますが、それ以上に「ガン病棟」が好きです。確かソルジェニーツィンもドストエフスキーは評価していたなあ…。カラマーゾフ、頑張ろう。

    • 長くて重厚なので、ちょっと気合い入れて読まなきゃと思うけど、読み始めたら一気に読んじゃう系のドストエフスキーですね。『カラマーゾフ』も一日で読んだ覚えがあります。

  33. @坂本達雄
    さん
    あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
    川端康成といえば、先日「伊豆の踊子」を読みました。実はこれで3回目で、最初の2回は好ましい印象が残っていなかったのですが、3回目はなぜか楽しんで読めました。もう一回読んでみたい、とすら思っています。私は、今年は小説は村上春樹とカズオ・イシグロがテーマなのですが、川端康成も同時に読み進めてみたいと思っています。彼の文体はとても不思議に感じられて、その正体を突き止めてみたい、といった気持ちもあります。確かイシグロはその文体を「淡い」と表現していたようにも思います。

  34. 川端・太宰・遠藤と名前が挙がっていますが、オレはどれもいまいちピンと来なくて、三島もそれなりに読んできたけど、好きかと言われるとそうでもない。影響という意味では谷崎かな、と思います。

    読書好きが高じて書店員になり、自分が好きな本だけ取り扱いたいという思いで古本屋になったのに、この10年まったく本を読まなくなってしまったのですが、みなさんの話を聞いていたら、また読みたいと思うようになってきました。

    • トノモトさんが谷崎ってのは、なんかすごく納得。

    • @トノモトショウ
      さん、谷崎は良いですね。
      小説ではないですが、陰翳礼讃は最近もでしたが何度も読み返したりします。

  35. @長谷川 忍
    「レキシントンの幽霊」さっそくAmazonで注文してみました。

    • たかぼさん、嬉しいです。表題作の「レキシントンの幽霊」と「沈黙」が強く印象に残りました。「沈黙」は、いじめを題材にした、村上さん渾身の短編です。

  36. 村上龍、村上春樹、三島由紀夫、太宰治、谷崎潤一郎、夢野久作などなど、私も何冊か読んできましたが、まだ誰も触れていないところで行くと、安部公房あたりも好きですかね。

    • 中学生の時に『燃えつきた地図』を読んで、どうしようもなく気が滅入って不安に押しつぶされそうになった思い出が(笑)。

      • @大覚アキラ
        さん、中学生時代ですか、すごい!失踪系良いですね。中学生時代なんてドラゴンボールや北斗の拳などジャンプくらいしか読んでなかったかもなぁ。漫画はあまり知らないけど。

  37. 永井荷風の『濹東綺譚』も、思い入れのある小説です。玉の井(現、墨田区東向島)という私娼窟を舞台にしながら、男女の交情が、淡々と、儚く、描かれていました。艶っぽさを抑えた不思議な物語だった。随筆風な筆致に、惹かれました。

    昭和12年(1937年)。荷風、58歳の時の作品です。当時、朝日新聞に掲載された新聞小説でした。日中戦争の始まる直前に発表された作品。世間的に好評だったようです。もし、戦争が勃発していたら、おそらく、お蔵入りしていた小説でしょう。時代の妙を想います。

    荷風は、随筆も絶品です。私は、随筆家としての彼が大好きです。

    • 私娼窟、と言う言葉だけで
      もう、最高に気分が上がります!

      • 那津さん、旧玉の井、私娼窟のあった界隈を、時々散策します。この界隈は、昭和の雰囲気がまだ残っています。路地の町ですね。

  38. 若い頃の生き方に影響を受けた小説の1つはラディゲの「肉体の悪魔」です。その件は以前、拙詩「レイモン」のコメント欄にも書きました。

    詩作に影響を受けた小説で思い出すのは夏目漱石の「夢十夜」です。

    影響を受けた小説ではないですが、私のある詩を読んでとても良かったと言ってくれた人が、好きだと思いますよ、と薦めてくれたものに高橋源一郎の「惑星P-13の秘密」という本があり、確かにとても好きでした。残念ながら絶版になっていますが。

    • たかぼさん、漱石の「夢十夜」、私も大好きで、岩波の文庫を、手元においています。とくに、第三夜が、えぐい。背中に背負った子供は、暗喩ですね。この子供を、どう解釈するか…。

    • ああ
      夢十夜は、俺も影響を受けました

      読み直してみます

  39. 推理小説もまあ読むのですが、私の中ではSFに押されて印象が薄いです。読んでいる間は引き込まれるのですが、物語が解決してしまった後に残るものが少ないのです。一つ例外があります。イーデン・フィルポッツ「赤毛のレドメイン家」。これは心にしみます。余韻が深い。その場の状況が脳裏にありありと浮かびます。イタリア、コモ湖の美しい風景(映画「スターウォーズep2」やダニエルクレイグ版「カジノロワイヤル」でも見られるように)、あるいは阿修羅のごとく美しきヒロインの姿が。江戸川乱歩の解説が的を射ています。「読者は三段にわかれた万華鏡が三回転するかのごとき鮮やかに異なった印象を受けることに一驚を喫するであろう。二段返し、三段返し、底には底のあるプロットの妙に、息をつく暇もないにちがいない。読後日がたつにつれて、またしてもがらりと変わった第三段の印象が形づくられてくる。万華鏡は最後のけんらんたる色彩を展開するのだ」。結末が分かっていても2度も3度読める推理小説なのです。

    • ミステリについて言及しようと思いつつタイミングを見計らっていたのですが、はじめて名前が挙がった乱歩も影響を受けているかなと思います。石井輝男や実相寺昭雄の映画も含めて。

  40. @あぶくも さん
    安部公房が出ましたね!
    まずは「砂の女」なのでしょうが、「箱舟さくら丸」「カンガルー・ノート」あたりも好きです。少なからず影響を受けています。
    太宰治は「津軽」が好きです。子守のたけとの再会シーンが自分の経験ともかぶるところがあって思わずホロリとします。
    夢野久作は「ドグラ・マグラ」の文庫本の帯に、これを読んだものは一度は精神に異常をきたす的なことが書いてあったのですが、どうやら本当みたいです (笑)

    • @nonya
      さん、安部公房はブックオフで110円棚に見つけたらコツコツ買ってしまいます。発想とテーマがどれも好きですね。寺山修司もやはり影響を受けていると思います。夢野久作、江戸川乱歩、太宰治、泉鏡花などは精神安定剤のようにスマホに入れて安心しています。

  41. ああ、そうだった
    今、思い出しました
    灰谷健二郎さんの
    てだのふぁ
    も、影響を受けた本です

    ふうちゃん

  42. 開高健を読みます。