水
水 あなたは私の中にある
水の
あなたは空の雲だ
雨になって降り
山の森にしみこんで流れ出る
小さな流れはやがて大きな川となる
水
あなたはいのちの水だ
うん
あなたはいのちそのものだ
いのちは原初から欠けているので
いのちはいのちを求めるとあなたは言う
水のあなたとは違って
善悪やその他が私にはある
こういう私とは違って
水自体に善悪なんか無い
何事もバランスだ
水
水はただ流れて行くだけ
水は
人を何もかもをのみこむ
水は
人を生物をうるおす
水は
水はただ私達を流れて行くだけ
私達を流れて行き
私達と共に
水はどこかへ行く
いのちの流れ
いのちの流れの
声がする
遠くから
ありがとう
と
水 あなたは私の中にある
コメント
「水 わたしのなかにいつも流れるつめたいあなた」で始まる吉原幸子の「オンディーヌ」という私の好きな詩を思い起こさせられました。
これまた良い詩だなぁ。人間の体の60%は水(水分)だというのはよく聞く話だとして、それをこんな風に詩にしてもらえると素敵。特に、「水はただ私達を流れて行くだけ」というところが好きです。上善水の如し、Be waterですね。
@たかぼ
さん、YouTubeで吉原幸子さんの詩の朗読を聴きました。素敵ですね。
@たかぼ
たかぼさん コメントありがとうございます。
ああ、その吉原さんの詩は知りませんが、同じようなことを私も言っている。きっと水について思い思うと水についての共通する思いに至るのでしょうね。
もしかしたら、吉原幸子さんの思いが私を通して(私を流れて)よみがえったのかも?
吉原さんの詩を私の詩から思い起こしてくれて うれしいです。
@あぶくも
あぶくもさん コメントありがとうございます。
うん、何パーセントか知りませんでしたがヒトの中には水が豊富にあるというのは知っていました。最近、人間の中の水分について知人から言われたことがありました。年を取ると体内の水分が減るんだよ、というようなこと。(笑)
良い詩と思ってくれたり素敵と言ってくれたり うれしいです。
特に好きと言ってくれたところは そうですねぇ、ほんと水って私達をただ流れて行くだけなんだと思います。好きと言ってくれて ありがたいです。
そう言えば、ブルース・リーは「水になれ!」と言っていたように記憶してます。
@あぶくも
さん。なるほどYouTubeですか。今私も検索して聞いてみました。やはり良いですね〜。
いのちは原初から欠けているので、という一行に惹かれます。
ヒトは水を取り込まないと生きてゆけないし、水の中では生きてゆけないし。
ゆだねて流されてしまえばよいのかもしれません。
@たちばなまこと
たちばなさん コメントありがとうございます。
ああ、その一行に惹かれてくれて、とてもうれしい。いのちは原初から欠けている、という言葉には思い入れがあってずっと前から何度も繰り返し言っている言葉です。でも、そう思いませんか? いのちはなぜ、いのちや何かを求めるのか。それは、宇宙が生まれた時には既に(宇宙の)いのちが欠けていたのでは、そして、初めての生物が生まれた時も同じように そのいのちが欠けていたのかもしれない。欠けているから、いのちはいのちや何かを求めるのではないでしょうか。なんて ね。ふふ。
そうですねぇ。ある意味、ヒトも他の生物も水と共に生きている。自分の中に水を持って。
そうですねえ、たちばなさんの言う通りかも。ゆだねて流されて行く。時という水に乗って、もしくは解けて流されて行きますね、どこかへ。でも、流されて行く行き先が、みんなと同じ所だとすてきだと思います。ふふ♪
水といのちの流れに思いを馳せると、遠く太古の地球まで見えてくる。
なんだか壮大なスケール感を感じました。
@大葉もみじ
大葉もみじさん コメントありがとうございます。
この詩を読んでくれて、太古の地球までも想像して壮大なスケール感まで感じてくれたことをうれしく思います。
そうですねぇ、水といのちの流れをたどるとどこまでも遠いところに行き着きますね。その自然の流れなどを大葉さんが想像したり感じてくれたことが うれしい。自分が書いたものから そういうふうに感じたりしてもらえることもそうですが、それをこうして私に伝えてくれるというのは ありがたいことです。
人は水の中(海)から生まれたという説を聞いた事があります 水がないと生きられないし、お風呂に入ると
リラックスできますね 死ぬ時も死に水を取ると言いますし、生れてから死ぬまで水につながっている気がしますね
もう、水臭い事は言わないで下さい(笑) 失礼しました!
@夢の途中
夢の途中さん コメントありがとうございます。
うん、ヒトの大本の先祖も海から発生したのでしょうね。そう考えると、水とヒト、もっと言えば水と生物は切っても切れない関係なのでしょうね。
どこかから来た水は私を流れて私を通り過ぎていく。そしてまた海へ帰る。その海からまた雲となってどこかへ行く。よく考えてみれば、水と私達というのは不思議な縁で結ばれていると思います。ありがたい縁ですね。