環

春になると
僕はしゃがみ込む

冬の間に鬱屈した世の中のあれやこれやが
さながら一気に噴出してくるさまを
見聞きし感じることには耐えられそうにないから

みなぎる力は
つくづく方向性
それさえ間違えなければ
きっと地球も持続し巡り続ける

春になると
僕はしゃがみ込む

地面の上の小さな草花に宇宙を見出し
あゝ 生きているこの循環の環に
自分も属しているのだなと
しばらくじっと対話をするために

投稿者

千葉県

コメント

  1. 僕はしゃがみ込む に呼応して最終連が引き立ちます。そうですねぇ、循環の環、ですよね。そこに自分も属している。その通りですね。それを 地面の上の小さな草花から 見出している あぶくもさんがすてきだ。

    ああ、写真の花は、この春先に私も似たような小花を写真に撮ったことがあります。
    あぶくもさんが撮った花は、たぶん、1センチに満たない小花ではありませんか。ちがったらすみません、私の思い違いです。
    ふふ、でも花のアップって迫力というか、こころに迫るものがあります。

  2. @こしごえ
    さん、ありがとうございます。
    この花は私の大好きなオオイヌノフグリという春の小さな草花です。小さな花でもしっかり見ると、その精巧さに唸るというか、素晴らしい造形にため息が出ますね。
    こしごえさんも是非おりんさんで撮ってあげてください(^^)

  3. みなぎる力は
    つくづく方向性
    それさえ間違えなければ
    きっと地球も持続し巡り続ける

    この3連目に、どきりとしました。そうですよね、方向性…。
    個人にたとえてみれば、
    そのひとの感受性、もとい、理性、
    誠実さ、機知。
    …含羞かな。

    今年も、桜が開花してきました。

  4. @長谷川 忍
    さん、ありがとうございます。
    三連目に触れて頂いて嬉しく思います。
    桜、咲いてきましたね♪

  5. しゃがみ込むと、これから芽吹く新しい命、生きている命、生き切った命、いろいろな命に気付かされますね。新しい季節に、命、宇宙の循環、自分もその一部であることを感じる、躍動感のある、素敵な詩だなあと思いました。

  6. @ayami
    さん、ありがとうございます。
    そうですね、春の地面には生命の入れ替わりが見えますね。暖かくなってくると、砂浜や芝生のある公園のようなところなどで、たまには素足で地面に立ってアーシング(グラウンディング)して、いろんなものを地球に吸い取ってもらったり注入してもらったりします。これ、オススメですよ。

  7. ああ、この子は私も大好きな春です。
    (しゃがむとストレッチにもなって気持ちがいいです。)
    2連目のような心に光を当ててくれるような存在を感じています。

  8. @たちばなまこと
    さん、ありがとうございます。
    これは名前とは裏腹に色も形も可愛くて人気のある春ですね。

  9. しゃがむということは、足元を見つめるということ。誠実に人生を生きることにもなぞらえて、お人柄が反映している佳い詩だと思いました。

  10. @渡 ひろこ
    さん、ありがとうございます。
    自分のことが自分でわからなくなるようないろんなタイプの詩を投稿している自分にとって、人柄が反映しているなんて言ってもらえてこんな光栄なことはありません。

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