超高感度レンズ

幼い頃見上げた空は
白とも名付けがたい色をしていた
僕のレンズは光をのぞくのに適していないのか
しばしばっとまばたきを強いた
するとぴよぴよっと光の粒々がまたたき
視界の中をあちらこちらに泳ぎ出して
そいつらを追っかけてると何だか楽しい気分になった

そんなこんなで僕はもうたぶん大人になっている
そしてまたくり返しては楽しんでいる

これだ
きっとこれに違いない

あなたのまわりにも
光の粒々が泳いでいた!

投稿者

千葉県

コメント

  1. 年を取ったらとったで経験やローガンや思い込みというフィルターで物事をくっきりとちゃっかりと美しく見えさせたりしてね。
    皺の美しさとか立枯れの美しさなんて子供のころ考えもしなかった。

  2. 王さん、なんかわかります(^^)
    美は観るものではなく感じとるものってことでしょうかね。
    詩とは無関係だが、ピカピカの登場したてのウルトラマンより、やられまくって土埃まみれのカラータイマー寸前のウルトラマンに美を見出してたところもあったなぁ。

  3. 感じる、ということは、大事なことだと思うのですが、…私も、歳を取りました。経験は、もちろんですが。やっぱり感受性なのかな。なんだか、とりとめもなくて、すみません。

  4. ちょっと若すぎたかな…年齢とともに感じ方は変わるけれど、書かれたものはその時々のままずっとパラレルに生きてる感じが面白いものですね。

  5. ぴよぴよっと光の粒々がまたたき、というのが すんなりとかわいく私のこころにまたたくように感じます。それは作者の筆力によるものではないでしょうか。
    そして、くり返しては楽しんでいることと、これだ きっとこれに違いない、ということと、あなたのまわりにも 光の粒々が泳いでいた! それは、幼い頃と現在なのでしょうね。もしかしたら、幼い頃の能力みたいなものを、ある面では、思い出させてくれる力のある詩だと思います。

  6. こしごえさん、ありがとうございます。
    幼い頃の能力みたいなもの、その通りかも知れませんね。
    歳を重ねると出来ることが増えたりわかることが増えますが、かつて出来ていたことができなくなったり、わかっていなくても感じ取れていたことが感じ取れなくなったりするのはとても悲しいことです。
    言葉を書きながら、言葉を獲得することと引き換えに失くしてしまう能力があるなら、そちらにもフォーカスしたくなったらしますね。

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