大寒
噛みついたら
歯が浮いてしまいそうな
青空の下
猫背を透過した
北西の風が
肋骨に絡まった枯葉を
震わせる
ポケットに
突っ込んだ指先が
ぬくもりを
探して探して
探し当てる前に
毛細血管の
枝分かれの先の先まで
冬が行き渡る
噛みついたら
歯が浮いてしまいそうな
青空の下
猫背を透過した
北西の風が
肋骨に絡まった枯葉を
震わせる
ポケットに
突っ込んだ指先が
ぬくもりを
探して探して
探し当てる前に
毛細血管の
枝分かれの先の先まで
冬が行き渡る
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コメント
厳しい季節を生き抜く大樹の、逞しくも美しい生命の姿に感動します。「大寒」というタイトルもぴったりですね。素敵です。
今年の冬は、寒いです。その寒さが直に伝わってくるようなお作品ですね。一連目の、空の描写に惹かれました。…ちょっと体感してしまうような。
噛みついたら
歯が浮いてしまいそうな
この詩は、冬の寒さの厳しさをうまくあらわしていると感じます。
一連一連、すてきな表現をしていますね。
坂本 遊 さん
>ありがとうございます。
靖国神社の境内にあった大木です。
気がついたらシャッターを切っていました。
自然を語り尽くすことは永遠にできないな、と
改めて思いました。
長谷川 忍 さん
>ありがとうございます。
冬の空ってつれない感じで嫌いじゃないです。
つれなくても、なんとか食いついてやろうと思ったら
歯が浮きました(笑)
長谷川さんみたいに包み込むような描写が私にはできない
羨ましいです。
こしごえ さん
>ありがとうございます。
そこまでお褒めいただくと
もう冬の詩を書けなくなってしまうかもしれません(笑)
いつも温かく読み解いてくださって、感謝!です。