月光

今日が終わり
明日を見送る人
明日を向かえる人
楽しかった人
悲しかった人
待っていた人
笑っていた人
淋しかった人

各々の今日の営みが終わり
数多の渦巻く気持ちは
雲の切れ端となって
夕闇に溶け込んで行きました
今はしばしの時の留まり
月光が隔てなく
皆に降り注いでおります

夜明けには
各々の方向へ出発です
時間軸を降り昨日へと留まる人
太陽の光を受けて明日へと進む人
明日を待つ人
明日を否む人
明日を繰り返す人
明日を慈しむ人

今はしばしの時の留まり
数多の気持ちは沈み
砂時計の銀砂となって
月光は音もなく
皆の上に降り積もっております

投稿者

大阪府

コメント

  1. いろんな人が、存在していますね。

    最終連が、美しくて、好きです。

  2. @こしごえ

    コメントありがとうございます。
    同じ時間軸に、色々な人が、それぞれに色々な思いを抱え。

    嬉しいお言葉、感謝です!

  3. 私たちは同じ球体の上にいるはずなのに、時間の意味合いやその流れは決して同一ではないのかな、と。
    時間を計測する一つの方法に劣化の進行具合、というものがあるならば、その計測方法では進み方がまったく人や物によって違うかな。
    明日を見送る人、昨日に留まる人、それはとても悲しいことですが、それもまたこの大きな時間の中では必然かもしれません。

  4. @たけだたもつ

    コメントありがとうございます。
    時計が刻む時間と、生き物の中に流れる時間は、必ずしも一致していないかもしれませんね。ゾウの心臓、ネズミの心臓というように、同じ時間軸に見えて、それぞれの時間が。

  5. @野鳥倶楽部
    少し絡んですいません。以下、返信不要です。
    この詩の「時間軸を降り昨日へと留まる人」がたまらなく好きで、堀口大學の訳したミラボー橋という詩がとても好きでその中の「月日は流れ、わたしは残る」という一節が本当に好きで、これは恋の詩なのだけれど、野鳥倶楽部さんの「時間軸を降り昨日へと留まる人」を読んだ時にその切なさを思い出して胸がギュッとしてしまいました。
    先日、我が社の若いもんが転職するということで送別会をしました。キャリアアップが見込めそうな華やかな会社への転職なのですが、その会には同年代の若いもんも数名いました。その子たちには、彼は勇気を持って転職を選択したけれどここに留まるのも勇気のある選択だ、と言い聞かせました。
    取り止めもない話になってしまいましたが、野鳥倶楽部さんのこの一節には、諦め、後悔、勇気、決断、いろいろな思いが詰まっていると感じます。
    改めて、素敵な詩をありがとうございました。

  6. 「明日を待つ人」・・・私(一人)、、、もそうです
    「淋しかった人 」・・・私(一人)、、、もそうです

    ありがとうございます(苦笑い)

  7. @たけだたもつ

    堀口大学さん訳の詩、読んでみたくなりました。私は堀口大学さん訳のサン=テグジュペリの本を、たまに読み返したり。
    たけだたもつ様のような上司を持つ方々は幸せですね。そんな言葉を掛けてもらえるなんて…。
    この詩は、先日の熊本の地震をきっかけに作りました。同じ時間に生きているのに、熊本から離れた私は、変わりなく日常を送っている。その仕方なさ?みたいなものと、それぞれの日常を遂行していくしかない、という気持ちなどを。
    色々な思いが、この世界には漂っていますね。

  8. @北杜アトム

    コメントありがとうございます。
    私もまた、淋しく、明日を待つ人、ですが、言葉では同じであっても、それぞれの切実さや、生き方や、一人一人違うのでしょうね。
    その一人一人が、大切ですね。
    こちらこそ、ありがとうございます!

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