盲目のひと
朝の信号は、青になり
盲目のひとは白いステッキで
前方をとんとん、叩きながら
横断歩道を渡ってゆく
日々の道を歩く
惑い無き後ろ姿
人混みに吸い込まれ
段々・・小さくなってゆく
模範解答の無い人生に
心配事はつきもので
不安を膨らませれば果てしない
この世界で
私は毎朝、目を凝らす
ゆっくり でも確かな道を
とんとん闇の中を行くひとの
あの白いステッキに
朝の信号は、青になり
盲目のひとは白いステッキで
前方をとんとん、叩きながら
横断歩道を渡ってゆく
日々の道を歩く
惑い無き後ろ姿
人混みに吸い込まれ
段々・・小さくなってゆく
模範解答の無い人生に
心配事はつきもので
不安を膨らませれば果てしない
この世界で
私は毎朝、目を凝らす
ゆっくり でも確かな道を
とんとん闇の中を行くひとの
あの白いステッキに
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コメント
この詩を拝読して、大切な存在や物事に目を凝らしたいと思いました。
第三連が効いていて、作者が見た盲目のひとと自分を、ある一点で重ねて見ることができた気がします。
結局、皆、盲目に進む時が多く
一瞬に開けて、さぁーっと進める時もあるんだけど
また気づくと、一寸先は暗い
わからない人生
その暗闇に慣れて
触覚を発達させ
生きていく
こしごえさん
ありがとうございます。
僕も、目を凝らしたいです。
あぶくもさん
この詩の盲目の人は
大事なものが視えている気がして、
見習いたいと思いました。
那津さん
確かに僕も、人々も盲目かもしれません。
「触角」をもつ那津さんの感覚は大事で
優れていると思います。