正座のたかし

たかし、遠方から、そして正座
つまり座る
たかしは姿よし
声量よし、の、よし子さん
折角なのでよし子さんについて
(暫しの回想
(これまで三回よし子さんに会ったことがある
(三回とも違うよし子さんだった
(会ったよし子さんはみんな
(よし子さんを名乗った
(回想は終わり
(たかしは正座
たかしは産まれてから
何度目のたかしなのだろう
正座をしたまま
次のたかしのための準備をしている
たかし、昨日は寂しかったね
光にも風にも水にもなれなかったね
明日は寂しくないたかしだといいね
たかし、足を崩して
もっと崩して
でもたかし、脆いから
崩し過ぎて
溶けてしまう

投稿者

コメント

  1. 見送りに来たかと思ったら、迎えに来るほうだったのかな。僕(たかし)は、正座もきついユルいものになってます。

  2. @AB(なかほど)
    ABさん、コメントありがとうございます。
    見送り見送られ、お迎えしたりされたるり、いつかは通る道がありますよね。
    私も正座はもう無理なお年頃になりました。

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