待ち人

額の裏側がぱりぱりと音を立てる夜
見えない天井を見ようと目を凝らす
眠る事さえできないわたしの支えは
ポケットに隠したいくらかの硬貨と
思考を鈍らせるためのアルコールと
栞を挟んだままになった本が数冊と
破られたままで忘れ去られた約束と
遠く離れた場所で眠るあなたの残響

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